8月の栃木県内有効求人倍率 3カ月連続で減少

 栃木労働局は29日、会見を開き、県内の有効求人倍率が3カ月連続で減少したことなどから、雇用情勢についての判断を下方修正しました。

 栃木労働局によりますと、仕事を求める1人に対しどれだけの仕事があるかを示す、8月の有効求人倍率は1・16倍となり、前の月を0・02ポイント下回り、3カ月連続の減少となりました。有効求人倍率が3カ月連続で減少するのは、コロナ禍の2020年3月から6カ月連続で減少したのを除き、2019年6月から8月までの3カ月間以来、48カ月ぶりになります。

 また、景気の先ぶれを表す、新規の求人倍率は2・06倍で、前の月を0・18ポイント下回りました。新規の求人数は1万2千678人で、前の年の同じ月に比べて7・0%減少し、新規の求職者数は6千37人で3・9%減少しました。

 栃木労働局は、県内の雇用情勢について持ち直しの基調は否定しないとした上で、「持ち直しの動きに足踏みが見られる」と先月までの上向き傾向から、判断を下方修正しました。栃木労働局が雇用情勢の判断を修正するのは、去年2月以来18か月ぶりです。

 主な産業別の新規の求人状況は、建設業が3カ月連続、製造業が5カ月連続で前の年の同じ月から減少しています。一方、新型コロナが5類に移行後、初めての秋の行楽シーズンなどを迎えた、宿泊業や飲食サービス業は前の年の同じ月から6カ月連続で増加しています。

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