横浜の障害者作業所で利用者を虐待 支援に定評の法人、市が2件を認定

横浜市役所(資料写真)

 重度知的障害や行動障害のある人への支援に定評があり、県立障害者入所施設の指定管理者でもある社会福祉法人「同愛会」(横浜市保土ケ谷区)の作業所で職員による利用者への虐待があり、同市に2件認定されていたことが分かった。「ほかにも暴行や暴言があった」との証言もあり、同愛会は職員や利用者にアンケートをして調べる。

 同愛会は入所施設「てらん広場」(同区)やグループホーム(GH)、作業所を運営。施設を出て地域のGHで暮らす「地域生活移行」の取り組みを長年にわたって進めており、県立津久井やまゆり園(相模原市緑区)で殺傷事件が起きた2016年以降、同園の複数の入所者をてらん広場やGHで受け入れた。

 また、事件後に同園の小規模分散化として整備された県立芹が谷やまゆり園(横浜市港南区)の指定管理者として本年度から運営を担っている。虐待事案が発覚した県立中井やまゆり園(中井町)の改革に幹部が関わるなど、質の高い支援を行う法人として知られる。

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