【凱旋門賞】ルメール「ハイレベルでいいパフォーマンスでした」スルーセブンシーズは一瞬夢を見た4着

直線の伸び脚は見どころが満載だった。直線勝負の後方3番手付近から慌てることなく進路を見出し一閃。一瞬先頭まで届くのかという脚色にも見えたが、外から伸びた無敗馬エースインパクトは圧巻だった。それでも初遠征で世界の4番手入線。一瞬ではあったが、頂点まで届きそうな夢を見せてくれた。

4着 スルーセブンシーズ
C.ルメール騎手
「スタートは遅かったので後ろの方になりました。返し馬ですごく一生懸命走っていたのでプレッシャーをかけたくなかったです。2400mは久々で冷静に走らないといけなかったので、後方で良かったと思います。直線ではスムーズな競馬で最後まで頑張ってくれました。すごくハイレベルでいいパフォーマンスでした。ちょっと引っかかったので早い反応が出来なかったのですが、息が入ってから加速してくれました。日本ではG1レベルで走れる馬ですし、長い休み明けで2400mは大変でしたが、日本では2000m以上のG1でチャンスがあると思います。フランスに着いてからすごく落ち着いていました。とてもいい感じでしたし、馬の状態は良くなってきました。良い経験になりましたので、また海外に来ても良いパフォーマンスが出来ると思います。今日の馬場はすごく良かったですね。道中はいい感じでしたし、コースも問題なかったです。すごく頑張ってくれました」

レース結果、詳細は下記のとおり。

1日、パリロンシャン競馬場で行われた、第102回・凱旋門賞(G1・3歳上牡牝・芝2400m)で、1番人気のC.デムーロ騎乗、エースインパクト(牡3・仏・JC.ルジェ)が勝利した。2着にはウエストオーバー(牡4・英・R.ベケット)、3着にはオネスト(牡4・仏・F.シャペ)が入った。勝ちタイムは2:25.50(稍重)。

日本から参戦したスルーセブンシーズ(牝5・美浦・尾関知人)は4着に敗れた。

スルーセブンシーズは鋭く伸びるも…

今年は日本から5歳牝馬のスルーセブンシーズが参戦。昨年のような土砂降りの雨が降ることなく、比較的好天に恵まれ馬場コンディションも例年より良好。良に近い稍重でレースは行われ日本馬の好走に期待が寄せられた。C.ルメール騎手を鞍上に、日本のオッズで3番人気に支持された同馬は5番ゲートからのスタート。

絶好のスタートとは言えなかったものの、五分のスタートを切って後方4番手のインに収まった。向こう正面ではガッチリと押さえて末脚を温存。フォルスストレートで少しづつ外へ持ち出し、直線勝負でスパートを開始すると、馬群を縫うように進出。鋭い差し脚を繰り出したものの、勝ち馬から僅かに遅れをとり4着入線にとどまった。勝利したのはフランスのエースインパクト。6戦6勝、無敗の凱旋門賞馬が誕生した。

【全着順】
1着 エースインパクト(仏)
2着 ウエストオーバー(英)
3着 オネスト(仏)
4着 スルーセブンシーズ(日)
5着 コンティニュアス(愛)
6着 ベイブリッジ(英)
7着 シスファハン(独)
8着 フィードザフレーム(仏)
9着 フクム(英)
10着 シムカミル(仏)
11着 ファンタスティックムーン(独)
12着 プラスデュキャルゼル(仏)
13着 フリーウインド(英)
14着 アヤザーク(仏)
15着 ミスターハリウッド(独)

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