通算200勝のナックルボーラー・ウェイクフィールドが57歳で死去

日本時間10月2日、レッドソックスはナックルボーラーとして活躍したティム・ウェイクフィールドが脳腫瘍により57歳で亡くなったことを発表した。ウェイクフィールドは19年間のメジャー生活で通算627試合(うち463先発)に登板して3226回1/3を投げ、200勝180敗22セーブ、12ホールド、防御率4.41、2156奪三振を記録。通算200勝のうち186勝をレッドソックスで挙げ、これは192勝のロジャー・クレメンスとサイ・ヤングに次ぐ球団史上3位の記録となっている。

ウェイクフィールドの死を受け、MLB機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは「彼の世代で最もユニークな投手の1人であり、レッドソックスの歴史のなかで最も成功した時代の重要な一部を担ったティム・ウェイクフィールドの死を、我々は深く悲しんでいます」との声明を発表。通算200勝だけでなく、オールスター・ゲーム選出1度、ワールドシリーズ制覇2度、ロベルト・クレメンテ賞(2010年)といった輝かしい実績を残したウェイクフィールドの死を悼んだ。

ウェイクフィールドが脳腫瘍と闘っているというニュースが世に出たのは、彼が亡くなるわずか3日前のことだった。数週間前、ウェイクフィールドは進行性のがんと闘うために手術を受けたものの、生き延びることはできず。元同僚のカート・シリングがウェイクフィールド本人からの承諾を得ずに脳腫瘍を公表してしまうという一幕もあった。

レッドソックスのトム・ワーナー会長は「優れたアスリートであることと、優れた人間であることは、全く別物です。ティムはその両方を兼ね備えていました」とウェイクフィールドの人間性を称え、サム・ケネディ球団社長も「2度のワールドシリーズ制覇という輝かしいキャリア以上に、彼の並外れた人格は輝いていました」と同様のコメントを残した。2016年にはレッドソックスの球団殿堂入りを果たしたウェイクフィールドだが、ナックルボールを武器に通算200勝を挙げたフィールド上での活躍以上に、人間性の素晴らしさで多くの人々から愛された選手だった。

1992年にパイレーツで華々しいデビューを飾ったものの、1995年4月に解雇され、6日後にレッドソックスと契約。そこからレッドソックスの球団史に残る活躍がスタートした。45歳までマウンドに立ち続け、2ケタ勝利を11度マーク。現役最終年に7勝を挙げ、通算200勝の大台に到達した。記録にも記憶にも残る、2000年代のレッドソックスを代表する名選手だった。

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