【MLB】レギュラーシーズンが終了 今季の日本人メジャーリーガーの活躍を振り返る

写真:大谷翔平は日本人メジャーリーガー初の本塁打王に輝いた @Getty Images

MLBレギュラーシーズンの全日程が終了。今季は8人の日本人選手がメジャーリーガーとしてプレーした。ここまでの日本人選手の活躍を振り返る。

大谷翔平(エンゼルス)
今オフFAとなる大谷は、今季も二刀流として躍動した。開幕投手としてシーズンデビューすると、投打ともに順調に活躍。打者としては6月に月間15本塁打を放ち球団の月間最多本塁打記録を更新し月間MVPを受賞。さらに翌7月にも2ヵ月連続となる月間MVPを受賞した。前半戦終了時点で両リーグトップの32本塁打を記録し、リーグ最多得票でオールスターに選出。

後半戦では7月27日のダブルヘッダー1戦目に初完封を記録し、2戦目に2本塁打を放つという離れ業をやってのけたが、この頃から身体の痙攣に悩まされるようになった。8月23日には投手として先発したが、2回途中で降板。じん帯損傷により投手としてシーズン絶望になったことが明かされた。その後も打者として出場し続けていたが、9月4日にはわき腹を痛め、9月16日に故障者リスト入りしシーズンを終えた。

今季の成績は打者として135試合に出場し打率.304、44本塁打、95打点、OPS1.066、20盗塁。投手として23試合に先発し、10勝5敗、防御率3.14、132回、167奪三振、WHIP1.06。打者としては規定打席に到達し、日本人初の本塁打王に輝いた。出塁率、長打率、OPSでもリーグ1位を記録している。

鈴木誠也(カブス)
2年目となった鈴木は脇腹の故障のため故障者リスト入りで開幕を迎えたが、4月14日にシーズンデビュー。前半戦は不振に悩まされる時期があったが、8月以降成績が大きく向上。8月から2ヵ月連続で打率.300、OPS1.000以上を記録するなど、後半戦はリーグ有数の打者として活躍し、日本人右打者としては初めての20本塁打にも到達。今季は守備面でも高評価を受けておりキャリアハイのシーズンになったが、チームは惜しくもポストシーズンを逃した。今季の成績は138試合に出場し打率.285、20本塁打、74打点、OPS.842、6盗塁。

吉田正尚(レッドソックス)
レッドソックスと5年契約を結んだ吉田は、開幕試合でメジャーデビュー。序盤苦しむ時期もあったが、4月後半から5月にかけて16試合連続安打を記録するなどメジャーにアジャスト。首位打者も狙える位置につけていたが、後半戦は成績が低下。それでも打率は大谷に次ぐリーグ5位にランクインした。今季の成績は140試合に出場し打率.289、15本塁打、72打点、OPS.783、8盗塁。

千賀滉大(メッツ)
メッツと5年契約を結んだ千賀は、4月2日にメジャーデビューし初勝利。不振のチームにあって先発ローテーションを守り続け、オールスターにも選出。1年目の日本人投手としては野茂英雄以来2人目となる防御率2点台&200奪三振の好成績でシーズンを終えた。防御率はリーグ2位にランクインしており、新人王、サイ・ヤング賞で上位に入ることが期待される。今季の成績は29試合に先発し、12勝7敗、防御率2.98、166回1/3、202奪三振、WHIP1.22。

菊池雄星(ブルージェイズ)
ブルージェイズ移籍後2年目の菊池は、離脱することなく先発ローテーションを守り続け、自身初の二桁勝利と規定投球回にも到達。防御率は3点台でリーグ14位にランクインするなど、渡米5年目にしてキャリアハイのシーズンとなった。チームのポストシーズン進出にも貢献。今季の成績は32試合に先発し11勝6敗、防御率3.86、167回2/3、181奪三振、WHIP1.27。

ダルビッシュ有(パドレス)
オフに契約延長し6年契約の1年目となったダルビッシュは、序盤から先発ローテーションを守っていたものの、右肘炎症のため8月に故障者リスト入り。今季中の復帰を目指していたが、肘にストレス反応が起きたことでシーズン終了を決断した。今季の成績は24試合に先発し、8勝10敗、防御率4.56、136回1/3、141奪三振、WHIP1.30。

前田健太(ツインズ)
2021年に受けたトミー・ジョン手術からの復帰1年目となった前田は、4月4日に591日ぶりのメジャー復帰登板。4月終盤に右腕の炎症により故障者リスト入りするも、6月23日に復帰。それ以降は先発ローテーションを守り、チームの地区優勝に貢献した。今季の成績は21試合(うち20試合に先発)に登板し、6勝8敗、防御率4.23、104回1/3、117奪三振、WHIP1.17。

藤浪晋太郎(オリオールズ)
アスレチックスに1年契約で加入した藤浪は、当初は先発として起用されたが相次ぐ炎上のためリリーフ転向。転向後しばらく苦しい時期が続いたが、6月以降は好成績を残せるようになった。7月にはその好調を見込んだオリオールズがトレードで藤浪を獲得。結果的に、リーグ最低勝率のチームでシーズンを開始した藤浪はリーグ最高勝率のチームでシーズンを終えることになった。今季の成績は64試合(うち7試合に先発)に登板し、7勝8敗、2セーブ、防御率7.18、79回、83奪三振、WHIP1.49。

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