「美容師免許取得を目指す」受刑者たちの技術大会開催 栃木刑務所

 美容師の国家資格の取得に向けて、刑務所の中で学んでいる女性受刑者らが3日、日ごろの職業訓練の成果を競いました。

 栃木市にある栃木刑務所は、女性受刑者を受け入れる国内最大の施設で、再犯の防止に向けて1968年、刑務所の中に職業訓練として美容師の技術を学べる施設を設けました。

 3日は、刑務所の中で大会が開かれ、国家資格の「美容師免許」を取るために学んでいる受刑者たちが、日頃の成果を競いました。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりとなった大会には、20代から40代までの女性受刑者8人が参加しました。

 5人の受刑者がマネキンの髪の毛にロッドを巻いていく「ワインディング」と呼ばれる競技に参加したほか、来年(2024年)の2月に国家試験を控えた3人は、自由にヘアアレンジする「アップスタイル」の競技にチャレンジしました。

 制限時間は30分で、マネキンの髪の毛に素早く丁寧に、ロッドを巻いていきます。

 女性刑務所の中で、美容師免許を取得する訓練ができるのは、全国では岐阜県の笠松刑務所と栃木刑務所の2カ所しかなく、参加した受刑者の中には県外の刑務所から移ってきた人もいるといいます。

 受刑者たちは、美容師にとって基礎的な技術を丁寧に披露したほか、独創的なヘアスタイルを作るなど持っている技術を最大限に発揮していました。

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