《釣れるワーム》名作ワームの秘密を大公開「ハイドアップ」

形状、アクション……どこまでも独創的なソフトベイトの正解。あまたに存在するワームには、そのすべてにストーリーがあると言ってもいい。開発者だけが知る事実、使って初めてわかった釣獲能力や発明的なメソッド。今こそ誰も知らなかった名作ワームに隠された裏話を明らかにする。

●文:ルアマガプラス編集部

この記事はルアマガ10月号から抜粋しています。

ルアーマガジン2023年10月号[雑誌]

― Profile

HIDEUP ハイドアップ

吉田秀雄(よしだ・ひでお)
ハイドアップ社の代表に就任して今季で11年目。同社自体は23年前から存在して、それ以前にはかつて存在したヴァイパーデザイン社で名作の数々を開発。四半世紀もの間に選りすぐられた作品は今なお市場を席巻している。

― 数々の名作たちに“時代が追い付いた”

「今も昔も魚しか見ていない。僕はそういう人間なんです」

ハイドアップ代表の吉田秀雄さんはこう語り始めた。

同社の名作、そのひとつに現代バスフィッシングシーンの最先端を走る『コイケ』シリーズが存在する。経験の浅いアングラーの目線では、その稀有なフォルムから近年の新製品と見る向きもあるが、否、異なる。実は、最初期作から20年を超える超ロングセラーだ。

「あの頃は、どんなルアーでも釣れた時代。でも、個体数が減り、ルアーを選ぶようになった今だからこそ選ばれるルアーがある」

四半世紀にも迫る間に不遇のときも存在したという。だが、廃盤の烙印を押すことはなかった。

「魚は明らかに球体を好むこと、毛があることで水中では想像以上の変化を生むこと。すべての答えは魚が知っているものです」

時代がハイドアップの哲学に追い付いた。そう言い換えてもいい。

スタッガーオリジナル

スタッガーオリジナル SWカラー 3.5inch[ハイドアップ]

長さ:1.5・2・2.5・3・3.5・4・5(=画像)・6.7in

― 90年代後半シャッドテール流行の火付け役

旧名はブルーザー(ヴァイパーデザイン)。90年代後半に登場。「ジグにシャッドテールを装着して使う習慣がなかった時代に開発。基本はノーシンカーで、目で見える表層での動きを確認しながら魚の反応と共にトライ&エラーを繰り返した」 その元祖は6inだ。

スタッガーワイド

HIDEUP(ハイドアップ) ワーム スタッガー ワイド 3.3インチ ブラックソリッド #109 ルアー

長さ:ワイド…1.2・1.5・2・2.7・3.3・4・5in/ワイドツインテール…2.2・2.7・3.3・4in

― オリジナルを補う国内フラット系の元祖

ギルやフナをイミテートした国内フラット系の元祖。「オリジナル同様に、バスが求めるベイトを徹底追求した末の開発。オリジナルと共にラインナップが多いのは、各種リグに対応しやすく、時代の声に応えてきたからこそ」

コイケシリーズ

HIDEUP(ハイドアップ) ワーム コイケ R シナモン/ブルーフレーク #113 ルアー

*ラインナップは旧コイケ(=画像)・コイケ-R・コイケ-F・コイケ17ミリ・コイケフルキャス

― 名作を生かすも殺すもメーカー次第

度重なるテストから生まれ、釣れるからこそ生まれた球体かつ四方に毛を持つワーム。「コイケもワイドもその奇抜さから、使う人を選んだ時代もありましたね」 かつては見えない常識に囚われる釣り人も少なくなかったが、今や釣れるという事実を受け入れない人はいない。

コイケシュリンプシリーズ

ハイドアップ(Hideup) コイケシュリンプ ミニ #069 ボンバーピンク

長さ:50mm(ミニ)・65mm(=画像)・80mm(マグナム)・100mm(ビッグ)

― コイケ構造を活かしてバイト倍増へ

コイケと同時期に生まれたシャッドやトレーラーなど数ある派生モデルのひとつがシュリンプ。「ボトムで釣る魚が時折、口の中に土が入った状態でランディング。そこが開発のきっかけ」 コイケで培った技術をボディ全周に配置して底上げ。より食いやすさに直結。

ワッパー

HIDEUP(ハイドアップ) ワーム ワッパー 3インチ #159 タマランバイイエロー

長さ:3in・4in
カラー:各10色

― ベイトサイズにマッチさせた、その全長

水面高速トゥイッチでカップが水を受け、スピットを上げてボイルを演出。スローならi字系も。さらには食い損じたら止めて水平フォールで抑え。「2つの長さしかないのは、コアユを始め、年毎に変わる平均的ベイトサイズに合わせた結果」 3と4inで全国対応。

この記事はルアマガ10月号から抜粋しています。

ルアーマガジン2023年10月号[雑誌]


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