《釣れるワーム》名作ワームの秘密を大公開「ボトムアップ」

形状、アクション……どこまでも独創的なソフトベイトの正解。あまたに存在するワームには、そのすべてにストーリーがあると言ってもいい。開発者だけが知る事実、使って初めてわかった釣獲能力や発明的なメソッド。今こそ誰も知らなかった名作ワームに隠された裏話を明らかにする。

●文:ルアマガプラス編集部

この記事はルアマガ10月号から抜粋しています。

ルアーマガジン2023年10月号[雑誌]

― Profile

BOTTOMUP ボトムアップ

川村光大郎(かわむら・こうたろう)
本誌陸王ではレジェンドを合わせて5回の優勝を誇るオカッパリのカリスマアングラー。ボトムアップを率いる経営者としての側面も持ち、オリジナリティの高い製品を発表している。釣果の差を生む要素として、ニューアクションにこだわって開発をしている。

― これまでにないモノを作りバス釣りを底上げする

川村さんがボトムアップを立ち上げてから、5年目。フィッシングスタイルを象徴するかのような妥協なきモノづくりによって、現在26種のルアー(うち18種がワーム)が送り出されている。

そしてボトムアップのルアーといえば、そのどれもが『これまでにないアクション、もしくは超えているモノ』を叶えている。

世界的に見てもレベルの高い日本のモノづくりはルアーにおいても同じであり、バスとのイタチごっこは本場・米国より苛烈といっても過言ではない。

しかし、それでも釣れるルアー、アクションが次々とリリースされるのは、これもまた『盲点』をついているからに違いない。

ブルスホッグ

ボトムアップ ブルスホッグ 3in M018スカッパノンBL&PP

長さ:2.4、3、3.7in
カラー:13色(2.4in)、19色(3in)、16色(3.7in)
価格:825円(2.4in)、847円(3、3.7in)

― 左右への動きを追求したニューアクションワーム

「求めたのはパドルを左右に振るアクションです。アングラーが引っ張る方向(上下の誘い)と異なるベクトルに動くホッグワームはこれまでにないだろうと。

厚みを持たせたパドルにスリットを入れることで狙いの動きを実現しました。ロッドワークでジグストのように誘えば柔らかく上下動し、スーっとリフトすれば左右にパドルを振って逃げるような動きを演出します。

1投の中にもロッドワーク次第で意図的にアクションを切り替えてバイトを誘発することが可能です。

M.P.S

ボトムアップ M.P.S(エム・ピー・エス) 2.4インチ グリパンチャート

長さ:2.4in
カラー:24色
価格:693円(税込)

― 食わせの最終手段をさらにパワーアップ!

「僕がタフな状況で最終手段にしているマイクロピッチシェイクという微振動シェイクに特化させたモデル。長年やりこんでいる釣りでイメージも明確にあったので、手削り型の段階からスタッドを超えたと思いました。

横扁平と縦扁平のピンテールを組み合わせることでそれぞれ異なるリズムで震え合い、3本のテールによってシルエット的にもマッチします。スモラバトレーラー用に開発しましたが、ジグヘッドやダウンショットにもいいですね。

サイズアップ版のM.P.S BIGは自重も増すので、バーサタイルタックルでもスモラバが扱いやすくなりますよ」

スクーパーフロッグ

ボトムアップ ワーム スクーパーフロッグダディ ダークシナモンブルーフレーク

重さ:3g(スクーパーフロッグ)、11g(ダディ)、24g
カラー:14色(スクーパーフロッグ)、10色(ダディ)、8色(マグナム)
価格:990円(スクーパーフロッグ)、880円(ダディ)、770円(マグナム)

― ダウンショットとジョイントジグを開拓したのはあの人!

「シンプルにカエルのキックアクションを実現したくて開発したスクーパーフロッグなのですが、実はプロトのテストで11月にも関わらず50アップが連発したんですよ。

そして、発売後は松本幸雄さんがダウンショットでの使い方を開拓、さらにダディではジョイントジグとの相性の良さまで発見してくれ、僕もいい魚をたくさん釣らせてい貰いました。この時は過去イチバン50アップが釣れた年になりましたね」

ヴァラップスイマー

ボトムアップ ヴァラップスイマー 3.3inch Bottomup Volup Swimmer 207 ワカサギ 3.3inch

長さ:3,3、4,2in
カラー:12色(3.3in)、25色(4.2in)
価格:3.3in=847円(税込)、4.2in=869円(税込)

― リアルなサカナに近づけたシビアなシーンで強いワーム

「シャッドテールワームはバスにベイトフィッシュとして魅せたいタイプなので、形状もアクションも本物のサカナに近づけたいと思いました。よって開発はカタチから入り、「このシェイプで泳がすぞ」と。

モデルとなったワカサギがいて、縦横比をドンピシャで合わせました。そして、バスが下から見上げたときのシルエットも本物のようにスリムにしたかった。しかし、ノーシンカーで泳ぎを安定させるなら、横扁平が有利…縦扁平シェイプで傾かずに泳がせるには、形状と比重にシビアなバランス取りを要しました。

そしてアクションは高速タイトウォブロール。本物の魚は大振りでなく小刻みに身を振って泳ぐことと、タフなフィールドで釣るために強すぎないタイプが欲しかったこともあります。小魚を追っているもセレクティブな状況やクリアウォーターにおいては、特に差を実感してもらえるはずです」

この記事はルアマガ10月号から抜粋しています。

ルアーマガジン2023年10月号[雑誌]


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