『朝霧JAM’23』で絶対聴きたい!海外アーティスト珠玉の5曲

『朝霧JAM’23』で絶対聴きたい! 海外アーティスト珠玉の5曲

富士山麓にある静岡県・富士宮市の朝霧アリーナ・ふもとっぱらにて、10月21日& 22日に開催される『朝霧JAM’23』。この“JAM”には「ジャンルレスに様々なミュージシャンが集い、皆で楽しむ」という意味が込められているとおり、日本一の富士山と音楽に抱かれ、踊り眠る至福のオール・キャンプ・イン・フェスです。2001年に誕生し、開催20回目を迎える記念すべき今回を彩る国内外全28組のラインナップの中から5組の5曲をピックアップ!

「Get High」(’21)/CHET FAKER

「Get High」収録アルバム『Hotel Surrender』/CHET FAKER

本名のニック・マーフィーとチェット・フェイカー。2011年、ブラックストリートの「No Diggity」のカバーで名を馳せた彼は、そのふたつの名の下で各プロジェクトを往き来し実験を重ねています。『Built on Glass』以来、6年ぶりにチェット・フェイカー名義でリリースしたアルバム『Hotel Surrender』はパンデミック中にニューヨークで制作されたものですが、今回ピックアップしたこの曲の軽快さと明るさがよいのです。この曲と双対する作品として同アルバムに収録の「Low」を挙げているのも“自分がやることすべてに双対性がある”という彼ならでは。朝霧でも様々な表現を見せてほしいひとりです。

「Keep On Keepin On」(’97)/ Tommy Guerrero

「Keep On Keepin On」収録アルバム『ルース・グルーヴズ & バスタード・ブルース』/Tommy Guerrero

ストリートスケート界のレジェンド・トミー・ゲレロが、ミュージシャンとしてデビューを果たした名作『ルース・グルーヴズ & バスタード・ブルース』。一時期は廃盤になっていたこの1stアルバムですが、その評価は非常に高く、2018年にはデビュー20周年記念でリマスタリング盤が限定LPでリリースされました。しかし、そのサウンドはいたってシンプル。トミー・ゲレロがこの作品について“等身大の俺を表現した作品だよ”と語ったように、シンプル・イズ・ベストとはまさにこのことかと思わせられるでしょう。中でも収録曲のひとつであるこの曲こそが朝霧高原の澄んだ空気には一番合うのではないかと想像を膨らませています。

「Remember Summer Days (Night Tempo Showa Groove Mix)」 (’19)/Night Tempo

配信シングル「Remember Summer Days (Night Tempo Showa Groove Mix)」/Night Tempo

海外アーティストながら80’s Japanese Popsの魅力を海外へ広めようと精力的な活動をしている、シティポップ・ブームを牽引するNight Tempo。2019年に始動した昭和ポップスを現代にアップデートする『昭和グルーヴ』シリーズでは、Wink、杏里、1986オメガトライブ、松原みき、秋元薫、菊池桃子、八神純子、小泉今日子、細川たかし、泰葉、早見 優といった錚々たる顔ぶれの18タイトルをフィーチャー。今回ピックアップしたのは83年にリリースされた杏里の「Remember Summer Days」をアップデートしたもの。秋が深まる時期に、夏の日々を思い出しながら大自然の中で聴いたら気持ちいいに違いない!という勝手な予想でこの曲を選びました。そんなNight Tempoサウンドに期待大です。

「Time Moves Slow」(’16)/ BADBADNOTGOOD

「Time Moves Slow」収録アルバム『IV』/BADBADNOTGOOD

注目のジャズ・トリオ・バンド、バッドバッドノットグッド。BBNGの愛称で知られ、ケンドリック・ラマー、ケイトラナダ、サンダーキャット、タイラー・ザ・クリエイター、フランク・オーシャン、スヌープ・ドッグなどからも広く愛されるインストバンドが7年ぶりに来日します。独自のスタイルを追求しながら多くの有名楽曲のカバーを発表していたところ、タイラー・ザ・クリエイター本人の目にとまってセッションをすることに。その映像は220万回以上再生され、大きな話題となりました。そんな彼らの単独公演はソールドアウト。今シーズン、日本でBBNGのステージを観られるのは『朝霧JAM』だけなのでお見逃しなく。

「Going Up the Country」(’08)/ Kitty, Daisy&Lewis

「」収録アルバム『Singles Collection』/Kitty, Daisy&Lewis

マスタリングエンジニアの父と、伝説のガールズ・ポストパンク・バンドのレインコーツのメンバーであるイングリッド・ウェイスを母に持つ3兄弟によるブリティッシュモダンロカビリートリオ、キティー・デイジー&ルイス。初来日公演は2008年の『朝霧JAM』、翌2009年にはコールドプレイからオファーされてUSツアーをサポート。2010年には『FUJI ROCK FESTIVAL』にも出演しています。今回ピックアップした曲のオリジナルは、アメリカンブルースロックバンドのキャンド・ヒート。ロカビリー調のアレンジが光ります。単独公演も完売の、マルチ楽器奏者のソングライター3人組のパフォーマンスに要注目です。

TEXT:早乙女‘dorami’ゆうこ

早乙女‘dorami’ゆうこ プロフィール:栃木県佐野市出身。音楽を軸にコンサート制作通訳、音楽プロモーション、海外情報リサーチ、アニメや人形劇の英語監修及び翻訳、音楽情報ウェブサイトにて執筆。

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