米空母ロナルド・レーガン横須賀出港 異例の7度延期も「原子炉関係ない」

米空母の出港延期について防衛省担当者から説明を受ける福島氏(左)ら=4日午前、国会内

 米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を出港した原子力空母「ロナルド・レーガン」が7度の延期という異例の事態になったことを巡り、米側が日本政府に「原子炉とは関係なく、原子力空母の安全性や周辺環境への影響はない」と説明していたことが4日、分かった。

 米側は出港延期の理由を明らかにしていないが、横須賀市は協定に基づく事故発生時の情報提供は受けていないとしている。

 社民党の福島瑞穂党首(参院全国比例、県連合代表)が同日、防衛省に原因究明や安全対策を申し入れた際、同省担当者が明らかにした。空母の出港は当初9月18日の予定だったが、同29日に延期。その理由について担当者は「米軍の運用に関わることであり、お答えすることは困難である、と外務省を通して説明があった」と述べた。

 福島氏は、海水を真水にする「造水装置」が壊れたとの一部報道に触れて事実関係をただしたが、防衛省側は「報道は承知しているが、外務省からは米軍の運用に関わることなのでお答えすることは困難と説明があった」と同じ回答を繰り返した。

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