岸田内閣の支持率はやや上昇、約34%に 9月世論調査まとめ

9月中に行われ、有効回答数や回答を公開している報道機関9社、および選挙ドットコムの世論調査の結果をまとめ、比較しました。なお、各社の調査日や手法は異なるため、あくまでも参考値としてご覧ください。

岸田内閣の支持率はやや上昇

9月の調査では、岸田内閣の支持率は先月より上昇を見せる形となりました。全体としては約32.4%から、約34.1%になっています。3ヶ月連続の低下を経て、ひさびさの上昇に転じました。

個別の調査を見ると、8月の調査よりもっとも支持率が上昇したのは共同通信の調査で、8月19-20日の調査より6.2ポイント上昇の39.8%となりました。反対に、もっとも支持率が低下したのはANN(テレビ朝日)の調査で、8月19-20日の調査より2.7ポイント低下の30.7ポイントとなりました。

内閣不支持率は、対照的に8月の調査より低下を見せました。全体としては約51.4%から、約49.5%となっています。
もっとも上昇したのはANNの調査で、前回の調査より2.4ポイント上昇の48.3%となりました。反対に、もっとも低下したのは共同通信の調査で、前回の調査より10.3ポイント低下の39.7%と、少なくない割合の低下となっています。

自民党、立憲民主党は微増、日本維新の会は微減

政党支持率はどうでしょうか。まず与党である自民党の支持率は、前回と変わらず~微増という結果となりました。全体としては約30.8%から、約31.5%になっています。8月の統計における自民党の支持率は、2020年9月の菅義偉内閣の発足以降、もっとも低い水準となりましたが、今回はやや支持率が回復する形となりました。

もっとも支持率が上昇した共同通信の調査では、前回の調査より2.5ポイント上昇の38.3%となりました。反対に、もっとも低下したのは選挙ドットコムの調査で、8月12-13日の調査より1.3ポイント低下の27.7%となりました。

野党第一党の立憲民主党は、前回と変わらず~微増という結果になりました。全体としては約5.8%から、約6.4%になっています。
個別の調査を見ると、もっとも上昇したのは選挙ドットコムの調査で、前回の調査より2.2ポイント上昇の12.1%になりました。反対に、もっとも低下したのはNHKの調査で、8月11-13日の調査より0.7ポイント低下の4.0%になっています。

日本維新の会の支持率は、前回と変わらず~微減という形になりました。全体としては約7.6%から、約7.3%になっています。
個別の調査では、もっとも上昇したのは朝日新聞の調査で、8月19-20日の調査より2.0ポイント上昇の7.0%になりました。反対に、もっとも支持率が低下したのは毎日新聞・社会調査研究センターの調査で、8月26-27日の調査より2.0ポイント低下の13.0%になっています。

ここ最近の大きな政策の動きとしては、10月1日からインボイス制度が開始されたことがまず挙げられます。制度をめぐっては、まだ世論調査ではそこまで俎上には上がっておらず、質問がなされたANNの調査でも賛成が32.0%、反対が39.0%とそこまで差はついてはおりません。ただ、反対署名に54万筆超が集まるなど、制度を懸念する声も少なくはないこと、10月以降は実際に生活に影響を及ぼしてくることを考えると、また変動が出てくることも予想されます。引き続き注目です。

<参考>
JNN(TBSテレビ) 世論調査(9月2~3日実施、回答数1219)
NHK 世論調査(9月8~10日実施、回答数1236)
選挙ドットコム 世論調査(9月9~10日実施、回答数995)
時事通信 世論調査(9月8~11日実施、回答数1200)
読売新聞・日本テレビ 世論調査(9月13~14日実施、回答数1088)
共同通信 世論調査(9月13~14日実施、回答数1046)
日本経済新聞・テレビ東京 世論調査(9月13~14日実施、回答数749)
朝日新聞 世論調査(9月16~17日実施、回答数1069)
毎日新聞・社会調査研究センター 世論調査(9月16~17日実施、回答数1030)
ANN(テレビ朝日) 世論調査(9月23~24日実施、回答数1018)
(データ分析・執筆:若林良)

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