「父親に死んでほしいと思った…」津田寛治が父親の在宅介護に奮闘『自宅でありがとう。さようなら』10月公開!

父親の在宅介護に奮闘する男を、津田寛治が演じる映画『自宅でありがとう。さようなら』が、10月27日より公開されることが決定した。併せて、予告編とポスタービジュアルが披露された。

本作は、江戸っ子気質の父親の“在宅介護”を通じ、「人がどう生き、そしてどう死と向き合うのか」というテーマに対し、ある一つの“ヒント”を導き出してくれる、笑いあり、涙ありの、心温まるヒューマンドラマ。製作総指揮・高井義行の実話がベースで、「人生は死ぬまでの暇つぶし」が口癖で、少年期の息子を寿司屋や蕎麦屋に連れ出しては飲むという、小粋で江戸っ子だった父親が数年前に他界し、高井より父親のエピソードを聞いていた松岡孝典監督が映画サイズに脚色。江戸っ子で少し変わり者の父親の“在宅介護”を迎えた家族たちの奮闘記として、その軽妙なタッチと笑いのセンスで映像化した。

介護が必要となった父親にはじめは戸惑いながらも、幼少期の父親との思い出を振り返る主人公・良昭を、『首』、『おしょりん』、『さよなら ほやマン』、『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』、『唄う六人の女』など、今年も公開作品が続々と控える“日本映画の名バイプレイヤー”津田寛治が演じる。献身的に良昭を支える妻・まさこ役を、東海テレビのドラマ「あぶない女たち」、YTVの朝の連続ドラマ「花友禅」と主演が続き、その後もドラマ、映画、舞台などで活躍する、星ようこ。父親の恒三役を、60年代の大映の京都撮影所俳優部出身のベテラン俳優・峰秀一。父親の妻・晴子役を、劇団青年座出身で、『未帰還の友に』、『イチケイのカラス』など、今年も映画出演が続く、藤夏子。

予告編では、良昭(津田寛治)の父親・恒三(峰秀一)が突然寝たきりに。在宅介護になることで、妻・晴子(星ようこ)との口論、息子・隆良(吉川康太)との衝突など、動揺する家族たち。そんな中、父親は家族に迷惑をかけられないと断食を決行するも、なかなか死ねず「即身仏になれないなぁ…」とボヤく始末。そんな日々の中、良昭は妻・晴子に「父親に死んでほしいと思った…」と心に浮かんだ気持ちを告白する。

ポスタービジュアルは、津田寛治演じる良昭が、微笑みながら、冬の空を見上げる姿が大きく写し出される。これまでの父親への感謝と愛情、そして、最期を迎える段階に入った父親に対する“心の葛藤”を表現したビジュアルとなっている。

■津田寛治 コメント
親の介護もろくに出来ない男を演じました。もう何年も前、施設に入ったまま亡くなった母を看取ることも出来ず、仕事にかまけていた自分自身とシンクロします。多くの人がいつかは通らなきゃいけない道を、ちゃんと歩けなかった自分のような人々に観てもらいたいと思います。親の介護に点数は無いんだなあと、少しでも多くの人が感じて頂けたら嬉しいです。

■松岡孝典(監督) コメント
元々津田さんファンだったので、津田さんで脚本を当て書きした部分もありました。もし津田さんのスケジュールが合わなかったら、この作品は止めようと考えておりました。そのくらい、津田さんに演じていただきたかった脚本です。人間は必ず死を迎える、そんな当たり前のことですが、そんなとこから生きるとは何か、が見えてくるのかもしれません。

『自宅でありがとう。さようなら』
2023年10月27日(金)より、池袋シネマ・ロサにてロードショー
監督・脚本:松岡孝典
出演:津田寛治 星ようこ 峰秀一 藤夏子 吉川康太 石和摂 大井隆誠 松林慎司 園山敬介 佐藤茜 大江駿輔 大場隆行 奥りおん
配給:グラウコープス

【ストーリー 】 父・恒三が寝たきりになってしまった。家族ぐるみで自宅介護をしている。ある日突然、恒三が食べることを拒否する。断食による即身仏である。食べることを拒否した父親を見て、幼少時代に連れて行ってもらった寿司屋や焼き鳥屋、蕎麦屋でのことを思い出す。すんでのところで医者に点滴を打ってもらい、3年が経ち、孫の隆良は介護にも慣れ、今ではオムツ交換もしている。そんな姿を見て良昭は、恒三とキャッチボールしたことを思い出す。過去の恒三との思い出と、現実の日常が交錯していき、ついに最期の時を迎える。

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