ソトの処遇について難しい判断を迫られるパドレス 放出の可能性も

日本時間10月5日、パドレスのA・J・プレラー編成本部長は、自身とボブ・メルビン監督が来季も続投することを明言した。プレラー編成本部長は今オフ取り組まなければならない最初の課題について「フアン・ソトとの契約延長の可能性を探ることだ。オフに入ったら話し合いを行い、彼が何を考えているかを把握しなければならない」とコメント。ソトは1年後にFAを控えており、もし契約延長が実現しないのであれば、パドレスはソトのトレード放出に動く可能性もありそうだ。

現在24歳のソトはメジャー6年目の今季、全162試合に出場して打率.275、35本塁打、109打点、12盗塁、出塁率.410、OPS.929を記録。本塁打数はキャリアハイを更新し、昨季.853に終わったOPSも9割台まで回復させた。特に9月以降は打率.340、10本塁打、29打点、6盗塁、出塁率.444、OPS1.156の好成績をマーク。チームは9月以降に20勝7敗と大きく勝ち越しており、チームにとって不可欠な戦力であることを改めて印象付けた形だ。

問題はパドレスが多くの補強ポイントを抱えているということだ。ソトは来季が年俸調停期間のラストイヤーとなり、年俸は今季の2300万ドルから3000万ドル前後まで上昇することが確実。ソトをキープすれば、予算の都合上、その他の補強には制約が出てくる。ソトをトレードで放出し、補強ポイントに合致する複数の選手を対価として獲得するという方法は、極めて合理的だろう。しかし、ソトを放出すれば、チームの得点力は大きく落ちる。来季再び世界一を狙うのであれば、ソトを失うことは大きな痛手となる。

ソトは「サンディエゴは最高だ。素晴らしい街だし、素晴らしいスタジアムだし、素晴らしいファンもいる」とパドレスに対して好意的な印象を抱いているとみられ、パドレスが提示する条件次第では、今オフ中に契約延長が実現する可能性もゼロではない。とはいえ、スコット・ボラスが代理人を務めるソトとの契約延長をまとめるのは簡単なことではなく、1年後にソトがFA市場へ出ていくのを阻止できない可能性も十分にある。1年後にドラフトの補償指名権と引き換えにソトを失ってしまうのであれば、今オフ中にソトを放出して対価を得ておくほうがいい、という選択肢が浮上するのは当然の判断と言えるだろう。

チーム編成のことを考えれば、ソトを放出するのが得策かもしれないが、世界一を目指すならば、ソトを失うわけにはいかない。プレラー編成本部長が率いるパドレスのフロントオフィスは、直面するこの問題にどのような答えを出すのだろうか。

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