畜産ICT機器の魅力紹介 長崎県立農業大で研修会 担い手不足解消へ全国初開催

開発企業からスマート機器の説明を受ける参加者=諫早市、県立農業大学校

 最先端のICT技術を活用した畜産業の魅力を若い世代に知ってもらおうと、農業高生や農業大学校生を対象にした研修会が4日、諫早市小船越町の県立農業大学校であった。
 畜産業の担い手不足問題の解消につなげようと、公益社団法人中央畜産会(東京都、森山𥙿会長)が全国で初めて開催。県内の4県立農業高(島原、諫早、西彼、北松)と農業大学校で畜産を学ぶ生徒ら約110人が参加した。
 元農研機構畜産草地研究所所長の土肥宏志さんは基調講演で、肉用牛経営で自動給餌機や哺乳ロボットを導入したり、牛の体温をセンサーで測定し繁殖に適したタイミングをスマートフォンに知らせたりするなどのスマート技術を紹介。参加者から積極的に質問が寄せられた。
 畜産ICT機器を実際に利用している県立農業大学校での事例紹介や、スマート機器を取り扱う企業4社によるプレゼンテーションもあった。
 繁殖農家として新規就農を希望する島原農業高3年の綾部蒼也さん(17)は「牛舎の遠隔見守りシステムカメラの性能や画質が良く、とても魅力を感じた。起業後は積極的に導入し、長崎和牛を若い世代から盛り上げていきたい」と話した。

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