森・三郷町、登庁せず 予定調整も業務に影響 - 入札不正疑惑、前日に任意聴取

 奈良県三郷町が発注した工事の入札で不正の疑いがあるとして、同町役場などが大阪地検特捜部の家宅捜索を受けたことをめぐり、5日に特捜部の任意聴取を受けていた森宏範町長は6日も役場へ登庁しなかった。 

 同町によると、6日は登庁する予定とのことだったが、夕方になっても森町長が現れた様子はなく、役場内は通常通りの業務が行われていた。 

 町長が任意聴取を受けたことで、この日予定されていた民間事業者との包括連携協定の調印式が延期となるなど、町政にも影響が出始めている。

 同町職員は「こちらも状況把握に務めており、来週以降のスケジュールも現在調整を進めている」と話した。

 一方、町内にある森町長の自宅周辺もひっそりとした様子で、森町長は終日不在だったとみられる。

 特捜部は3日、官製談合防止法違反(入札妨害)と公契約関係競売入札妨害の疑いで、町総務部や環境整備部などの9課を捜索し、過去数年分の入札に関する資料を押収。町内にある複数の建築土木会社も捜索しており、森町長はじめ関係者の聴取を含め、詳しい経緯を調べているとみられる。

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