年俸調停権を持つ選手の来季予想年俸 ソトは歴代最高の3300万ドル

日本時間10月7日、主に移籍情報を扱う大手サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は年俸調停権を持つ各球団の選手について、来季の予想年俸を公開した。金額は経済学者のマット・スワーツ氏が作成した予想モデルを使用して算出されており、同サイトでは13年間にわたって、年俸調停権を持つ選手の年俸予想を行っている。注目のフアン・ソト(パドレス)は3300万ドルとの予想。もし予想通りの金額になった場合、年俸調停権を持つ選手が結んだ1年契約としては、大谷翔平(エンゼルス)の3000万ドルを上回る歴代最高額となる。

まず、年俸調停権に関するルールを簡単に説明しておこう。MLBではサービスタイム(メジャー登録日数)が3年以上6年未満で、翌年の契約を持っていない(要するに長期契約を結んでいない)選手に対して、年俸調停権が与えられる。また、サービスタイムが2年以上3年未満の一部の選手にも年俸調停権が与えられる。年俸調停権を持つまでの数年間は、選手たちはメジャー最低保証年俸に近い水準のサラリーしか得られないが、年俸調停権を持つことで、球団との年俸交渉が可能になる。

通常、1月中旬ごろまでに選手側と球団側の希望額のやり取りが行われ、ほとんどの選手は年俸調停を回避して1年契約または複数年契約を結ぶ。翌年の年俸について両者が合意できなかった場合は、第三者の仲裁者による年俸調停に持ち込まれ、選手側と球団側の希望額のどちらかが翌年の年俸として選ばれる(あいだを取った金額になることはない)。

年俸調停権を持つ選手が結んだ1年契約は、2020年1月にムーキー・ベッツがレッドソックスと結んだ年俸2700万ドルが歴代最高となっていたが、昨年10月に大谷がエンゼルスと1年3000万ドルの契約を結び、この記録を更新。大谷はオフシーズンに突入する前に、早々に年俸調停を回避してエンゼルスと契約しているため、単純比較はできないかもしれないが、今回「MLBトレード・ルーマーズ」が予想したソトの3300万ドルは、大谷の歴代最高額すらも上回る金額となっている。2018年にデビューしてから6年間、毎年トップクラスの成績を残し続けてきたことが評価されているのだろう。

その他の主な選手は、ブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)が2040万ドル、コービン・バーンズ(ブリュワーズ)が1510万ドル、ピート・アロンソ(メッツ)が2200万ドル、グレイバー・トーレス(ヤンキース)が1530万ドル、カイル・タッカー(アストロズ)が1260万ドルといった予想になっている。

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