今季のブレーブスは球団史上最強なのか レジェンド4人の見解は?

今季メジャー最多の104勝を挙げたブレーブスは、前人未到の「40-70」を達成したロナルド・アクーニャJr.や本塁打と打点の両部門で球団新記録を樹立したマット・オルソンが打線を牽引し、歴史的な攻撃力を誇った。また、投手陣でもスペンサー・ストライダーが今季メジャー唯一となる20勝を挙げ、シーズン奪三振の球団新記録を樹立。日本時間10月7日から地区シリーズの戦いがスタートするが、ブレーブスを世界一の本命に挙げる声も多い。果たして、今季のブレーブスは球団史上最強チームなのだろうか。

「今季のブレーブスは球団史上最強なのか」。この問いに対する答えを出すために、MLB公式サイトでブレーブスを担当するマーク・ボーマン記者は、アンドリュー・ジョーンズ、ジョン・スモルツ、チッパー・ジョーンズ、トム・グラビンという球団史に残る4人のレジェンドへの取材を敢行。アンドリューは「私がブレーブスでのプレーを開始した1996年以降で最高のチームかもしれない」と語り、グラビンも「ワールドシリーズに勝たない限り、そうした議論で話題になることはないが、少なくとも攻撃面に関しては、最強ではないと言うのは難しいだろう」と歴史的な数字を残した強力打線を称賛した。

今季のブレーブスは、歴代最高となるチーム長打率.501をマーク。チッパーは「シーズントータルの長打率が5割を超えている。クレイジーだよ」と驚きを隠さない。チーム本塁打307は2019年ツインズが樹立したメジャー記録に並び、「OPS+」の数値でも1927年ヤンキース、1931年ヤンキースに次ぐ歴代3位の数値を記録。今季のブレーブスは、ベーブ・ルースやルー・ゲーリッグらを擁して「史上最強打線」と恐れられた時代のヤンキース打線に匹敵する破壊力を誇っていたのだ。

ただ、その一方でマックス・フリードや昨季の最多勝投手カイル・ライトの故障離脱もあり、投手陣は盤石のシーズンを送ったとは言い難い。スモルツもその点を指摘しており、「球団史上最強の打線であることは間違いないが、先発投手陣がシーズンを通して健康を維持できていれば、球団史上最強のチームだったと言えただろうね」と語っている。スモルツらの時代は、グレッグ・マダックス、グラビン、スモルツという3人の殿堂入り選手を揃えた投手陣に注目が集まったが、今季のブレーブスは打線が主役のチームだったという違いもある。

とはいえ、結局のところはワールドシリーズを制覇できるかにかかっていると言えるだろう。球団史上最多の106勝を挙げた1998年のチームや両ジョーンズにハビー・ロペス、ゲーリー・シェフィールドらを擁した強力打線を誇った2003年のチームも魅力的だったが、多くのファンの記憶に残っているのは、ワールドシリーズ制覇を成し遂げた1995年や2021年のチームである。

記録だけでなく、記憶にも残るチームとなることができるか。いよいよ「最強ブレーブス」のプレーオフの戦いがスタートする。

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