耕種農業と畜産業の連携促進へ 岸田総理

 岸田文雄総理は今月、自ら飼料生産に取組む栃木県の酪農家を訪問、その後の車座での意見交換を踏まえた記者会見で「酪農経営の基盤強化に向け、輸入飼料価格の高騰の影響を極力抑制するべく国産飼料の生産と利用の拡大を図っていく必要がある」と語った。

 そのうえで「耕種農業と畜産業との連携、いわゆる『耕畜連携』の取組み支援、水田における飼料作物を含む畑作物への転換支援を実施していきたい」とした。

 また「牛乳あるいは乳製品の更なる輸出促進に向けて畜産物の品目別輸出団体の認定を早急に行い、活動を支援していきたい。これに関しては食料安定供給・農林水産業基盤強化本部で酪農支援を含め緊急に取組むべき施策を緊急対応パッケージとして取りまとめたい」と今週予定の食料安定供給・農林水産業基盤強化本部で緊急対応パッケージに盛り込む考えを示した。

 また岸田総理は茨城県での杉から集成材を製造する大規模製材工場見学後の会見で「杉の人工林の伐採・植え替え等を重点的に実施する区域を本年度中に設定し、重点的に伐採面積を増加させる。そして高性能林業機械の導入を支援していくことも考えていく。伐採した杉材の需要拡大へ住宅資材のスギ材製品への転換を促進していく」と花粉症対策に合わせて杉材利用促進につなげる考えを示した。(編集担当:森高龍二)

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