昨季王者アストロズ 敵地ミネソタで問われる先発投手陣のデプス

昨季5年ぶり2度目のワールドシリーズ制覇を成し遂げたアストロズは、自身3度目のサイ・ヤング賞に輝いたジャスティン・バーランダーを中心に先発投手陣が充実していた。しかし、今季はランス・マカラーズJr.が故障でシーズンを棒に振り、ルイス・ガルシアとホセ・ウルキディも早々に離脱。ハンター・ブラウン、J・P・フランスの両新人右腕の奮闘もあり、なんとか穴を埋めたが、昨季ほどの安定感はなかった。敵地ミネソタで戦う地区シリーズ第3戦と第4戦では、先発投手陣のデプス(層の厚さ)が問われることになりそうだ。

アストロズのダスティ・ベイカー監督は、自軍の先発投手事情について「毎年違うものだ。ガルシアやウルキディ、ランスをあんなに早く失うことになるとは思っていなかった。だから、我々はできる限りベストを尽くし、持っているピースを必死につなぎ合わせて、シーズンを乗り越えてきた」とコメント。初戦にバーランダー、第2戦にフランバー・バルデスを起用したあと、敵地で迎える第3戦にはクリスチャン・ハビアーが先発する予定だが、ハビアーは2年連続の2ケタ勝利をマークしたとはいえ、昨季の2.54から今季は4.56と大きく防御率を悪化させている。

ハビアーは「次の登板に大きな期待がかけられていることは分かっているよ。でも、自分はいつも通りの仕事をするだけだ。マウンドに上がり、相手打者と競争する。これまでのプレーオフの登板と同じようにね」と平常心を強調。11奪三振を記録した日本時間9月21日のオリオールズ戦を含め、レギュラーシーズン最後の4先発では防御率3.05をマークしており、プレーオフ通算14試合(うち2先発)で4勝1敗、防御率2.20という実績も頼もしい。

また、第4戦にはフランスとウルキディのどちらかが先発する見込みとなっている。レギュラーシーズンでの活躍ではフランスに軍配が上がるものの、ワールドシリーズで通算3勝を挙げているウルキディのプレーオフでの実績も捨てがたい。デイナ・ブラウンGMは、ベイカー監督とジョシュ・ミラー投手コーチが第4戦の先発投手を決める予定であることを明らかにしている。

「どちらを選んでも大丈夫だと思っているよ」とブラウンGM。「先発投手は監督とコーチが決める。私はそれを支持するよ。JPはシーズンを通して素晴らしかったし、ウルキディは経験豊富だ。2人とも6イニングを投げ抜くだけの力を持っているし、私はどちらを選んでもいいと思っている」と監督、コーチ、そして選手への信頼を口にした。

The post 昨季王者アストロズ 敵地ミネソタで問われる先発投手陣のデプス first appeared on MLB.JP.

© MLB Advanced Media, LP.