16歳ヤマルの勧誘は失敗も…A代表強化狙うモロッコ、レアル24歳MFの引き込みに成功か? スペイン代表から転向間近

写真:ミラン時代は背番号「10」も託されたB・ディアス

レアル・マドリードに所属するスペイン代表MFブライム・ディアスに、モロッコ代表転向の可能性がある模様だ。

現在24歳のB・ディアスは、モロッコ人の父とスペイン人の母との間に生まれたことで、両国にルーツを持つ。地元であるスペイン・マラガのユースで育成を受けると、2013年には5年半契約でマンチェスター・シティのユースへと移籍。元マラガ指揮官のマヌエル・ペレグリーニ監督がマンチェスター・シティ指揮官に就任したことがきっかけで、B・ディアスのイングランド挑戦が実現した。

2019年にはレアル・マドリードに加入し、母国スペイン復帰が実現。2020年にはミランへとローン移籍し、2021年にはさらに2年間のローン延長が発表された。ミランでは背番号「10」を託されるなど大きな期待を集め、今年6月のローン契約満了によるレアル・マドリード復帰までイタリアの名門でプレーを続けた。

B・ディアスはユース年代からスペイン代表に招集され続けており、2021年6月には国際親善試合のリトアニア代表戦でA代表デビューも飾っている。ただ、モロッコにもルーツがある点、スペイン代表の中盤および前線に多数のライバルがひしめいている点などから、たびたびモロッコ代表転向の可能性も噂されてきた。

スペイン紙『マルカ』は、王立モロッコサッカー連盟(FRMF)に近い情報筋からの情報として「B・ディアスがモロッコ代表でプレーするという決断を下したことを認めた」と報道。代表変更の手続きは現在も進行中で、完了するのもそう遠くない話だという。

モロッコ代表の強化に力を入れているFRMFは、先日もモロッコにルーツを持つバルセロナ所属のスペイン代表FWラミン・ヤマルを引き入れようと動いていたことが各メディアで報じられたばかり。結局、16歳のヤマルはスペイン代表を選択し、FRMFの願いが成就することはなかった。

二重国籍を有する選手は、21歳の誕生日までに代表チームでプレーした回数が3回まで(FIFAワールドカップを除く)であれば、代表チームを変更することができる。10月の代表ウィークで、スペインサッカー連盟(RFEF)が負傷中のヤマルをなかば強引に代表招集したのも、同選手を試合に出場させてモロッコ代表からの“横やり”を防ぐ意図があったものと見られている。

いずれにしても、B・ディアスはモロッコ代表入りに限りなく近付いている模様だ。

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