障害者の身になって街を歩く 全ての人が暮らしやすい社会目指しワークショップ【長野市】

全ての人が暮らしやすい社会を目指し、障害を持つ人と一緒に街を歩きました。県と県内企業が協力した取り組みで、障害者が街で感じる不便なことの解決を目指します。

■参加者
「段差はどうやって見たのですか?」
■視覚障害者
「杖の先で確認しています。杖の先が目の代わりになります」

目の見えない人が街を歩くと、どんな不便があるのか。まずは知ることから始めます。

■視覚障害者
「【横断歩道】音止まっちゃった。音が無くなったので、すごく不安になった。大丈夫かなって」

10日、県内のNPO法人や企業、県職員などが参加しました。靴の販売を手掛ける企業の社長が県に提案し実現した取り組みです。

■シューマート・霜田清 社長
「さっき渡った交差点を右へ行くように」

社長自ら、視覚障害者と一緒に長野駅を目指して20分ほど歩きました。その場で気づいた不便さを視覚障害者へ確認し、メモをとります。長野駅へ到着すると・・・。

■視覚障害者
「鉄道事業者によって券売機のボタンの位置が違うので全体を確認。タッチパネルが操作できないので、私たちはテンキーを使って操作します」

参加者たちは、今まで気づかなかった、障害者の不便さを実感。共生社会の実現に向け、解決策を話し合いました。

■長野銀行の職員
「【支店内】いろんなところでバリアフリーを取り入れていて。店内あらゆる全てのところを私たち健常者だけではなくて、障害者の皆さんと一緒に不自由なところを探していきたいと思いました」

■県障がい者支援課施設支援係・金井めぐみ主任
「民間の事業者の方とそれぞれの視点や強みを持ち寄って、共生社会の実現に取り組んでいきたいと思います」

■視覚障害者(弱視) 野口真裕美さん(55)
「障害のある人のことをもっと知ってもらいたいということで、それが私、視覚障害の当事者として伝えられることなのかなと思っています」

県と企業が協力し開催するワークショップは来年度も開催する予定です。

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