藤井聡太八冠、快挙から一夜明け会見「まだ伸びしろ多い」 追われる立場も「盤を挟めば関係ない」

11日に京都市のウェスティン都ホテル京都で指された第71期王座戦五番勝負第4局を制し、史上初の八大タイトル独占を達成した将棋の藤井聡太八冠が12日、同ホテルで一夜明け会見を行った。以下は主な一問一答。

―対局を終え、昨夜の過ごし方は。

「終局も比較的遅かったので。部屋に戻ってから軽く対局を振り返ったという感じです」

―睡眠は。

「それなりに普段通りに眠れたかなと思います」

―改めて、八冠を達成した心境は。

「実現できたのも、まだまだ実感が湧かないというのが正直なところではあるんですけど、うれしい気持ちとともにこれまで以上に将棋の内容であったりそういったところ高いレベルのものが要求されると思っています」

―これから取り組んでいきたいところは。

「まだまだ伸びしろは、改善の余地は多いと思っているんですけど、十代のころと違って、意識的に取り組んでいかないと棋力を伸ばすのは難しくなってくるのかなと思っている。どうすれば棋力を高めることができるのかなと考えています」

―羽生九段は、七冠を半年維持した。どれくらい八冠を維持したいと思っているか。

「目標というのは特に考えていません。これからの番勝負をいい内容のものにしたいと思っています」

―自身の成長を振り返って。

「タイトルに初めて挑戦するまではある程度の時間がかかったかなとは考えていますが、それ以降は自分の実力以上の結果が出ているのかなと言うのが正直なところ。これからは、結果に見合う実力が求められるのかなと思っています」

―八冠制覇で、これからは追われる立場になる。戦い方の変化などは。

「将棋は。盤を挟んでしまえば立場の違いはまったく関係ない。これからも変わらない気持ちでいいのではと思っています」

―今の心境を端的な言葉で表すと。

「特に考えていませんでした。(文言を記した)扇子が出ると思うので、それをお待ちいただければと思います」

―八冠を達成した自分に何かご褒美は。

「自分自身は、普段も勝ったときになんかご褒美ということは何も考えていなくて、むしろ勝ったときも負けたときも変わらずモチベーションを保つことが大事で、負けた時にどうやって気分を良くするかを考えている。今回も、何かご褒美をといううことはなくて、王座戦を振り返って、しっかり前に進んでいけたらと考えています」

(よろず~ニュース・福島 大輔)

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