柳葉敏郎が「ブギウギ」で家族を愛する父親役を熱演。「本当に親になった気持ち」

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「ブギウギ」(月~土曜午前8:00ほか)で、趣里が演じるヒロイン・花田鈴子(福来スズ子)の父・梅吉役を務める柳葉敏郎が、役柄や“花田家”への思いなどを語った。

「ブギウギ」は、戦後の大スター・笠置シヅ子さんをモデルに、その人生を再構築。満面の笑みと底抜けに明るい鈴子が、多くの困難を乗り越え、歌手の道を突き進み、人々に勇気と希望を与えていく姿を紡ぐ物語だ。

柳葉演じる梅吉は、香川県生まれで、大阪の下町・福島で銭湯を営み、個性豊かな常連たちの社交の場をつくっている。映画と芝居と酒とおいしいものが大好きな道楽者だが、情にもろい性格で、鈴子の夢を応援している。

“朝ドラ”には久々の出演。「以前出演した『都の風』(1986年)で経験した時とはまた違う緊張感で撮影に臨んでいます」という柳葉は、「37年前とは違う空気を楽しみながら、この年齢になってまた朝ドラに出演させてもらえる喜びをかみ締めながら毎日を送っています」と充実した表情を見せる。

演じる梅吉については、「とてもピュアで、いいこところも悪いところも、ドジなところもそのままで生きている男です。そこにツヤちゃん(水川あさみ)や鈴子、はな湯に集まる近所の人たちがツッコんでくれる。みんなが梅吉を楽しんでくれるシーンがいっぱいあります。人に対する素直な気持ちや愛情を、遠慮することなく表現するのが梅吉だと思います。梅吉の見どころはアホなところですかね(笑)。本当にピュアなやつなんです。かといって何も考えてない男ではないので、そのメリハリを感じてもらえたらうれしいですね」と愛されキャラであることをアピールする。

さらに、「夫婦関係でいうと、梅吉はツヤちゃんに完全にゾッコンですから、しがみついて生きています(笑)。演じる時はツヤちゃんとのやりとりを中心に置いています。とにかくわれわれ夫婦は鈴子と六郎の土台を作っていこうと、実際の親子のつもりで時間を過ごしました。それは子どもたちにちゃんと伝わったんじゃないかなと思っています」と、ツヤを中心に花田家が成り立っていることを伝える。

加えて、花田家の面々とは、共演者という感覚ではなく「家族」として過ごしていると力を込め、「ご一緒させていただいている皆さんとは芝居の中の関係のままで接しているつもりなので、撮影の合間のコミュニケーションでも『趣里ちゃん』って言ったことはないです。趣里ちゃんも鈴子にちゃんとなってくれているんですよね。ツヤちゃんはずっとツヤちゃん、六郎は六郎です。ツヤちゃんは芝居で何をやっても反応してくれる、本当に頼りがいのある妻です。ツヤちゃんが全部フォローしてくれるという気持ちでずっと過ごしています」と、ツヤ役の水川に全幅の信頼を置いている。

そして、「鈴子の屈託のないところも、くじけちゃうところも、立ち上がるところも、全部いいんです。成長して歌をうたう娘の姿にもう毎回感動しています! うれしくなりますし、胸がいっぱいになって、本当に親になった気持ちでいます」と目を細め、視聴者に向け、「梅吉は、鈴子がやることを否定しないで、応援するだけ。でもそれって親として普通のことですよね。視聴者の皆さんにも親からもらった愛情を思い出してもらったり、あらためて感じてもらったりできるドラマだと思います。素直な気持ちでこのドラマを楽しんでいただきたいですね。おやじとしては鈴子の成長を皆さんにも優しく見守っていただけたら、それが何よりのご褒美です。歌手・福来スズ子の人生をしっかりと受け止めながら、満喫して楽しんでください」とメッセージを寄せている。

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