子どもたちに根付く「防災意識」 台風19号災害 千曲川決壊から4年【長野】

2019年の台風19号で千曲川の堤防が決壊して13日で4年です。大きな被害が出た長野市長沼地区の小学校では子どもたちの防災意識を高める取り組みが続いています。

長野市・長沼地区の堤防決壊現場はいつもと変わらぬ朝を迎えました。その目の前にありながら今も立ち続ける木々。堤防の工事は4年がたっても続いています。
2019年10月13日、台風19号の大雨で長沼地区にある千曲川の堤防が決壊。地区では住民2人が亡くなり、939軒の住宅が被害を受けました。

「黙とう」

長沼小学校では全校児童およそ80人と地区の住民が黙とうをしました。

■児童代表・高見沢創一さん
「赤沼にある私の家も洪水にのまれてしまいました。この災害の事をいつまでも忘れないで災害に備えながら元気に生きていく気持ちを持つ日でもあります」

■山岸玲記者
「今日10月13日は、ここ長沼小学校では『長沼防災の日』として様々なことに取り組んでいます。こちらでは応急処置の仕方を教わっています」

今年の「防災の日」はビニール袋などを使って応急処置を学びました。

「くるってひねって。そうそうそう」
「ここが痛くなっちゃうからどうしたっけ。何かタオル入れてあげよう」

こちらでは新聞紙を折って何かを作っています。スリッパです。災害直後の避難所では大切な物です。

「楽しかったけど歩きづらい」
「大きさが合わなかったか?」
「でっかい」

子どもには貴重な体験になったようです。

■高見沢創一さん(6年)
「1年生とか低学年にも、今後数年たって災害とかがあったら、応急処置とか新聞紙でスリッパ作るとか、そういうのを今後やってほしいと思う」

■山崎菜月さん(6年)
「前、避難した時はあまり知識がなかったけど、次避難する時はスムーズにできると思いました」

あの日から4年。子どもたちの心には防災意識がしっかりと根付いています。

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