多頭飼育崩壊、相模原市が猫の一時保護施設を開設 市民サポーターも募集

相模原市が引き取った猫(市生活衛生課提供)

 犬や猫の「多頭飼育崩壊」が社会問題となっている中、相模原市は今月、行き場の失った猫を一時的に保護する施設を市内に開設した。新しい飼い主が見つかるまでの間、人慣れや健康チェックを行う。市は一時的に家庭で猫を世話する市民サポーターも募集しており、「市民の皆さんの力を借りながら、猫の命をつないでいきたい」と語る。

 一時保護施設は近辺での捨て猫を防ぐために場所は公表していないが、施設内には24基の専用ケージを設置し、30匹ほどが生活できるという。人に慣れるための慣らし室や健康状態をチェックする観察室のほか、体を洗浄するトリミング室も備えている。

 市生活衛生課によると、犬や猫が収容される背景には飼い主が亡くなったり、老人施設に入所したりして飼えなくなるほか、飼育能力を超えた数の動物を飼い、手放すことができない「アニマルホーダー(動物を抱え込む人)」の問題もあるという。

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