【MLB】マーリンズのキム・アングGMがチームと交渉決裂 史上初の女性GM

写真:キム・アングGMが獲得に関わったルイス・アラエスは今季首位打者の活躍

今季プレーオフ進出を果たしたマーリンズのキム・アングGMが来季チームと契約を結ばないことがわかった。地方紙マイアミ・ヘラルド・スポーツの記者でMLBネットワークに所属するクレイグ・ミッシュ記者が自身のX(Twitter)で投稿した。

同じくマイアミ・ヘラルド・スポーツのジョーダン・マクファーソン氏のX投稿によれば、アングとマーリンズは2024年の契約について相互オプションを持っており、球団は契約延長を望んでいたもののアング側が拒否。これを受けて日本時間の16日にマーリンズのブルース・シャーマン会長は声明を発表。アングと来季の契約を結ばないこと、「我々はキムのマーリンズでの貢献に感謝し、彼女と彼女の家族の幸せを願っている」と述べた。

また、一方で今回の件はアングとシャーマンの間でチーム編成に関して意見が合わなかったことが影響しているという報道もある。スポーツニュースサイト「ジ・アスレチック」のタイラー・ケプナー氏は自身のXにて、退任を明らかにした後のアングと会い、話したことを投稿。

それによるとアングは退任理由について「先週、ブルース(・シャーマン会長)と私は、彼の野球部門の再編成について話し合った。ただ、話し合ううちにお互いの意見が完全に食い違っていることが明らかになった」と語っていたという。詳細はわからないが、両者の間で何らかのすれ違いがあったのは確かだ。

アングは2020年の11月に、北米4大スポーツで初めての女性GMにして、MLB初のアジア系アメリカ人GMとしてマーリンズと契約。その後チームの整備を進め、今季チームを162試合シーズンでは2003年以来のプレーオフに導いた。

今後アングがどうなるかはわからないが、一般的に考えられるのは他球団からGM、あるいは編成部門の最高責任者としてのオファーを受けていることだ。今季、MLBではすでにレッドソックスが現体制の解体を発表。メッツではビリー・エプラ―GMが退任し、元ブリュワーズのデビッド・スターンズが編成本部長に就任した。オフシーズンが本格化するにしたがって、アングの去就に関する報道が出る可能性は十分にある。

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