「神奈川版ライドシェア」三浦で導入検討も、タクシー事業者から厳しい意見

神奈川版ライドシェア検討会議で意見を述べる八木社長(左端)=20日、県庁

 一般ドライバーが自家用車を使って有料で乗客を運ぶ「ライドシェア」を巡り、三浦市内で導入する可能性を探る県の検討会議が20日、県庁で初めて開催された。三浦のタクシー会社や県タクシー協会、県、国、市の関係者らが参加。実現性を巡り県構想案に対して事業者から厳しい意見が相次いだ。

 会議では、タクシー会社による登録、研修や運行管理、一般ドライバーに対する利用者の評価制度などを盛り込んだ県の「神奈川版ライドシェア構想」をたたき台に幅広く意見交換した。

 夜の需要不足で昨年夏から午後7時以降の運行をやめているいづみタクシー(同市)の八木達也社長は「需要がない中でビジネスとして成り立つのか」と疑問を呈した。さらに「一般ドライバーは会社が雇用か委託かなど運営形態によって会社のやることが大きく変わってくる」と指摘し、「しっかりと検証した上で議論する必要がある」と訴えた。

 京急三崎タクシー(同市)の阿部正浩常務も「この案では、責任はタクシー会社にあると言われているようでならない。社員も最低人数で動かしているし、投資する力もない」と難色を示した。

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