キーコーヒーが初の直輸入 NZ産コーヒーシロップ業務用で販売 自然素材の高品質に値ごろ感を創出して提案

キーコーヒーは初の直輸入製品としてニュージーランド(NZ)産のコーヒーシロップを業務用向けに販売する。

シロップのブランド名は「SHOTT(ショット)」。
高品質なサトウキビを使用し人工着色料不使用の自然素材だけでできたシロップを取り揃えている。

業務用シロップ市場で「ショット」のシロップは高価格帯に位置づけられる。
キーコーヒーとしては、日本での展開にあたり値ごろ感も創出すべく、今回初めて商社などを介さない直輸入という手法をとった。

新たにシロップをラインアップに加えて業務用の提案力を強化していくのがキーコーヒーの狙い。

右からショットビバレッジ社のエスビー・アジアビジネスマネージャー、キーコーヒーの児玉道春SCM本部購買部購買チームリーダー、ニュージーランド貿易経済促進庁 ニュージーランド大使館商務部商務官 の中村真太郎氏

17日、取材に応じた児玉道春SCM本部購買部購買チームリーダーは「シロップを輸入するにあたりサプライチェーンがいろいろ変化する中で直取引でないと勝ち目がないと考えた。品質のよいものを販売価格が高くならないスキームを作って供給していく」と語る。

「ショット」のラインアップはコーヒーシロップとフルーツシロップに大別され、今回、キーコーヒーはコーヒーシロップ6種類をホテル・レストラン・カフェなどに向けて提案していく。

「既存と新規の両方で、いいコーヒーを提供されているお客様にフレーバー(シロップ)を提案していく。コーヒー関連製品を含めて全てのコーヒーメニューを我々で提案できるようにしていきたい」と意欲をのぞかせる。

一方、白羽の矢が立てられた「ショット」を展開するショットビバレッジ社のエスビー・アジアビジネスマネージャーは「アジアの中で日本は一番大きなマーケットであることから進出にあたっては良いパートナーを探していた。これまでたくさんの日本企業のアプローチがあったが、当社と合わない企業ばかりで、キーコーヒーと出会うまでに10年を要した」と述べる。

「ショット」は現在、NZのシロップ市場の8割のシェアを握り、世界24カ国で販売されている。アジアでは近年急成長中で「コロナ禍を含めて毎年50%増を記録している」という。

アジアで最も伸びているのが韓国で大手カフェチェーンにも導入されている。次いでベトナム、タイで高い成長を遂げている。

「今後はコーヒーシロップだけでなく、フルーツシロップも導入していただきたい。日本のお客様にプレミアムな商品を期待に応える形でお届けできるように我々も頑張りたい」と語る。

© 株式会社食品新聞社