10月上旬、イタリア代表MFニコロ・ファジョーリ(ユヴェントス)が違法賭博に関与していたことが発覚し、続けざまにイタリア代表MFサンドロ・トナーリ(ニューカッスル)、イタリア代表MFニコロ・ザニオーロ(アストンヴィラ)の関与も明らかになった。
これら一連の情報を事前に入手し、次々に暴露して世間の注目を集めているのが、元パパラッチのファブリツィオ・コロナ氏という人物だ。コロナ氏は元インテルのイタリア人DFアントニオ・エスポジトの叔父にあたるマウリツィオ・ペトラという人物を情報源とし、サッカー選手の違法賭博への関与を立て続けに暴露している。
ファジョーリ、トナーリ、ザニオーロの3人は違法賭博への関与を認め、当局の捜査に協力する姿勢を見せているが、コロナ氏から名前を挙げられながらも関与を否定している選手もいる。
イタリアのオンラインメディア『カルチョメルカートドットコム』によると、ポーランド代表MFニコラ・ザレフスキ(ローマ)、イタリア代表FWステファン・エル・シャーラウィ(ローマ)、イタリア人DFニコロ・カザーレ(ラツィオ)、そしてイタリア代表MFニコロ・バレッラ(インテル)も、違法賭博に関与しているとしてコロナ氏から名前を挙げられた。
このうち、ザレフスキについては自身が賭博への関与を否定し、警察当局も現時点では捜査の対象にはしていない模様。
また、エル・シャーラウィは代理人の弁護士を通じてコロナ氏と彼へのインタビューを実施したテレビ番組を提訴。「自分自身と所属クラブ、ひいてはイタリアサッカー界を守るために、この事件の発言者は必ずその責任を負わなければならない」との声明を発している。
カザーレも代理人の弁護士が「ニコロ・カザーレはスポーツイベントで賭けをしたことはない。メディアの注目を集めるためなら手段を択ばないならず者の言動によって彼が苦痛を受けることは容認できない」とコロナ氏の暴露を非難しており、ミラノ裁判所に訴状を提出するという決断を下している。
バレッラは自身のインスタグラムアカウントのストーリーに次のようなコメントを投稿し、こちらも提訴する姿勢を見せている。
「僕は、ギャンブルはおろか賭け事には全く興味がない。自分の仕事にお金を賭けるなんて尚更だ。僕が唯一、気にかけているのは、娘たちと自分の家族をこのくだらないことから守ることだ。だから法的措置を取ることにした」
真偽不明の情報を次々に暴露して世間を賑わせたものの、選手たちからの怒りを買い、訴えられる立場となったコロナ氏。情報源であるペトラ氏がバレッラに対して謝罪したという報道もあるが、一連の騒動は今後どのような展開を見せていくのか。