【MLB】 15試合連続安打中のDバックス・マーテ プレーオフでの活躍に繋がった球団レジェンドの言葉

写真:プレーオフ大活躍のDバックス・マーテ

日本時間24日に行われたナリーグチャンピオンシップシリーズ第6戦、王手をかけられていたダイヤモンドバックスが敵地フィラデルフィアで起死回生の勝利をもぎ取った。窮地のDバックスを救ったのは、ケテル・マーテの2本のタイムリーだった。

Dバックスを快進撃に導いてきたマーテの打棒がまたしてもチームを救った格好だ。今日の2安打によって、マーテは2017年からプレーオフで15試合連続安打となった。『MLB.com』のサラ・ラングス氏によれば、これはマニー・ラミレスやデレク・ジーターらに次ぐ史上3番目に最長の記録だ。この連続安打の中には、リーグチャンピオンシップ第3戦のサヨナラ安打も含まれている。

30歳のマーテは若い選手が多いDバックスの中では経験豊富なベテランだ。オールスターへの選出経験もあり、2017年のDバックスにとって最後のプレーオフも経験している。

昨年のダウンイヤーを経て、今年のマーテはチームの躍進と歩調を合わせるように成績を上げてきていた。前半戦には15本塁打、OPS.857を記録。

しかし、マーテがオールスターに選ばれることはなかった。

落胆するマーテに対して、Dバックスのレジェンドにして今はアドバイザーを務めるルイス・ゴンザレスが声をかけた。「もしプレーオフに出れば、それが君の輝くときになる」(『ジ・アスレチック』のサム・ブラム)

ゴンザレスはDバックスに球団史唯一の世界一をもたらした名選手だ。ゴンザレスは主砲として57本塁打を放った2001シーズン、3連覇中のヤンキースとの頂上決戦にDバックスを導き、最終的にチームは球団創設4年目で世界一に輝いた。

ワールドシリーズ第7戦でマリアーノ・リベラから放ったサヨナラ安打は今でも語り草になっている。そして、通称“ゴンゾ”と親しまれるレジェンドは、今でもアリゾナに居を構え、球団のアドバイザーを務めている。アドバイザーという立場ながら「選手と同じくらい興奮している」と、ゴンザレスのチームへの熱量は変わっていない。

ゴンザレスの言葉通り、マーテはプレーオフでチームを牽引。ワイルドカードシリーズ、ディビジョンシリーズにおける2つの地区優勝チーム撃破にとどまらず、リーグチャンピオンシップシリーズの突破にも王手をかけている。

本日24日のチャンピオンシップ第6戦は、今年のプレーオフでアウェイチームが全敗しているフィラデルフィアで、第2戦に抑えられたアーロン・ノラと、王手をかけられた状態で対戦するという圧倒的に不利な状況だった。

しかし、Dバックスはそれを跳ね除けて完勝。シリーズ突破に逆王手をかけ、フィリーズに第7戦を強いた。マーテに牽引されるDバックスは、ゴンザレスがいたチーム以来のワールドシリーズ進出を果たせるか。明日の第7戦も見逃せない。

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