サッカー会場で男性が心肺停止に 「救命の連鎖」で命救う【長野・松本市】

サッカーJ3松本山雅と長野パルセイロが対戦した15日の試合会場で、観客の男性が心肺停止の状態になりました。居合わせた看護師と観客の救命措置で、一命を取り留めました。

15日、松本市のサンプロアルウィンであった松本山雅と長野パルセイロの「信州ダービー」。異変が起きたのは試合終了後のことでした。
■松本山雅・曽根原克朗さん
「終わった後、みんなでラインダンスして喜びを分かち合った後に無線が入って、『スタンドでお客さんが倒れている』と。
一番近いバックスタンドに設置してあるAEDを現場に持っていくという指示を出し、救急車の手配をした」

バックスタンドで倒れていた70代の男性は心肺停止の状態。近くにいたサポーターや観戦に来ていた看護師、山雅のスタッフがAEDによる心肺蘇生を実施。男性は病院に搬送され、一命を取り留めました。

■松本山雅・曽根原克朗さん
「『救命の連鎖』と言われているが、搬送したり救急車を招き入れたり、本当に多くの人が関わって救えた命だと思う」

松本山雅に在籍した松田直樹さんが練習中に倒れ、急性心筋梗塞で亡くなってから10年あまり。クラブでは救命措置について知ってもらおうと、サポーターやボランティアを対象にした講習会を開いたり、試合当日、AEDに関する動画を会場で上映したりする活動を続けています。

■松本山雅・曽根原克朗さん
「大事な人の命が救われたので、広げていくというよりは地道に活動をやっていきたいと改めて感じている」

男性は現在も入院中ですが、歩くことができる状態で、近日中に退院する予定ということです。

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