【MLB】 Dバックスが敵地で連勝してワールドシリーズ進出 苦しんできたキャロルが覚醒

写真:大活躍のDバックス・キャロル

日本時間10月25日、フィラデルフィアで行われたナリーグチャンピオンシップシリーズ第7戦は、ダイヤモンドバックスがフィリーズを4対2で下した。Dバックスはこれで2001年に世界一に輝いたとき以来、22年ぶりのワールドシリーズ進出を果たした。

Dバックスは1回、2番キャロルの単打を足がかりに内野ゴロで1点を先制。その後フィリーズは2回に4番ボームの本塁打、4回に5番ストットの二塁打が飛び出して、2対1と逆転に成功する。

しかし、ここでもキャロルだった。逆転された直後の5回にセンターへのタイムリー安打で同点に。そして塁上では、今日2個目の盗塁を決め、続く3番モレノの単打で生還して逆転劇を演出した。さらに7回にもキャロルの犠牲フライでDバックスは1点を追加する。

4対2とリードして迎えた7回裏。Dバックスは先発のブランドン・ファートが4回を2失点にまとめ、そこからブルペンが無失点で繋いでいた。しかし、4番手サールフランクは一死から連続四球で2番ターナーと3番ハーパーを迎える大ピンチを招いてしまう。Dバックスはここでセットアップのケビン・ギンケルを投入し、ギンケルは2本のフライアウトで見事に火消しに成功する。

フィリーズは7回二死から中2日でエースのザック・ウィーラーを投入するなど、決死の追い上げを試みた。しかし、打線がDバックスのブルペン陣を捉えることができず。第6戦に引き続き、ここまで打線を牽引してきたシュワーバー・ターナー・ハーパーの1~3番トリオが合わせて1安打と沈黙してしまった。

Dバックスは今日も4盗塁を決め、塁上からプレッシャーをかけた。第5戦まではわずか1盗塁だったのが、第6・7戦だけで8盗塁を決めて失敗はゼロ。地区シリーズまでは長打力で相手を上回ってきたDバックス打線だったが、第6・7戦では積極野球が印象的だった。

そして、今日の勝利の立役者となったのが、ここまでシリーズ23打数3安打と苦しんでいたコービン・キャロル。3安打2盗塁2打点2得点と全ての得点に絡む大活躍だった。プレーオフの第7戦で3安打2盗塁を決めたのは今日のキャロルが史上初、そしてプレーオフで3安打2盗塁を決めた選手としては21歳だったタイ・カッブ(1908年)に次いで史上2番目に若い選手となった。

Dバックスは第6シードからの登場だったが、2つの地区優勝チームを撃破したのに続き、プレーオフで圧倒的な強さを見せてきたフィリーズをも下した。キャロルとマーテを中心とする攻撃陣、ギャレンとケリーのWエースに加えてファートも成長してきた先発陣、そして下馬評を覆す粘投を見せているブルペン陣、全てが噛み合っている。レンジャーズと対戦するワールドシリーズも楽しみなものになりそうだ。

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