【MLB】メルビン新監督「大谷も山本もほしい」 ジャイアンツは名将に“就任祝い”を用意できるか

写真:今オフ最大の注目を集める大谷 ©Getty Images

ジャイアンツの新監督に就任したボブ・メルビン監督は、“豪華な就任祝い”を受け取ることになるのだろうか。

メジャーリーグ公式ホームページ『MLB.com』は日本時間10月26日、「ジャイアンツとメルビン監督が3年契約を結んだ」と伝えた。就任式でメルビン監督は「私はサンフランシスコの近くで育った。このチームをはじめ、ベイエリアのスポーツチームのファンだった。責任感を感じる」と語った。

ジャイアンツは今季79勝83敗、勝率0.488に終わり、ナ・リーグ西地区4位にとどまった。ワイルドカード争いでも7位となり、プレーオフ進出はかなわず。とくに打撃面で不調だった。チームの打率.235はナ・リーグ最下位。チーム本塁打は9位(174本)、長打率も最下位(0.383)だった。一方、投手陣の成績は悪くなかった。防御率4.02はナ・リーグ3位の数字だ。

来季に飛躍するためには戦力補強が必須と思われる。メルビン監督の“就任祝い”に関心が集まるなか、大谷翔平獲得の可能性が浮上した。米メディア『The Mercury News』は「メルビン監督が就任した日、ジャイアンツがどんなFAを獲得するかに対する質問が殺到し、メルビンも大谷を望んでいると答えた」と伝えた。

投打にわたって補強になり得る大谷は、今回のストーブリーグを最も熱くする存在だ。投手としては今季23試合に登板し、132イニングを投げて10勝5敗、防御率3.14を記録した。打者としては135試合に出場し、44本塁打、95打点、20盗塁、打率.304、出塁率.412、長打率.654、OPS1.066と並外れた成績を残した。

右ヒジ靭帯の手術を受けたため、来季のプレーは指名打者としてのみになると見られている。マウンドに立つ姿は2025年までお預けだろう。それでも大谷に対する関心は依然として熱く、契約はMLB初の5億ドル(約753億円)超えという規模になると報じられている。

FA市場には大谷をはじめ山本由伸、ア・リーグでサイヤング賞を受賞したことのあるのブレイク・スネルなど魅力的な選手が多い。メルビン監督は「皆いい選手だし、全員ほしい。しかし、金銭的には無理だ。私も球団に彼らについて話そうと思うし、私が何らかの影響を与えられることを願う」と述べた。

メルビン監督は日本人選手たちとの縁が深い。マリナーズ監督時代にはイチローとチームをともにし、タイガースでは野茂英雄を、パドレスではダルビッシュ有を指導した。メルビン監督は「私は(日本に)親近感を持っている」と話している。

メルビン監督が就任したことで、ジャイアンツに対する期待は高まっている。しかし、名将を迎え入れたとしても、戦力が不十分であれば躍進は望めない。球団はメルビン監督が望む“就任祝い”を用意することができるだろうか。

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