仙台、福岡市で結核の集団感染明らかに あわせて20人

福岡市と仙台市が、相次いで結核の集団感染があったと発表した。福岡市内では14人、仙台市内では6人の感染が確認されたとしている。

福岡市では専門学生ら14人

福岡市は27日、市内の専門学校生ら14人が結核に集団感染していたと発表した。市によると、今年4月に市内の専門学校生が結核と診断されたことを契機に保健所が接触者などを調査したところ、27日までに同じ専門学校に通う男女11人のほか、家族や友人もあわせ13人が集団感染していたことが分かった。感染者はいずれも快方に向かっているという。

仙台市では病院での集団感染6人

仙台市は30日、仙台徳洲会病院(泉区)で結核の集団感染があり、これまでに確認された患者は6人、うち4人が治療中であることを明らかにした。市によると、昨年7月に仙台徳洲会病院の職員が職場検診で結核に感染したことが判明。保健所が同じ室内で働く職員47人に検査を実施したところ、今月19日までに5人の感染が確認されたという。1人は無症状で、4人は治療中だとしている。

 結核は昨年、全国で約1万人が感染している。治療薬が普及していることもあってかつてのような流行にはならないが、決して油断してはいけない感染症だ。感染力も強いので、自身がかかったらまわりにほぼ必ずうつしてしまうと考えた方がよく、感染を広げないためにも早期の受診が望ましい。風邪のような症状が2週間以上続く場合は、医療機関を受診することを心がけてほしい。

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