「お薬師さんの薬膳すぱいす」伊勢原で調味料開発 薬師如来ちなみ12種類の漢方生薬配合

カルパッチョ(右)やカプレーゼなどの洋食にも香りや深みをプラスする薬膳スパイス=24日、伊勢原市役所

 神奈川県伊勢原市内の日向地区で漢方の研究をしている団体が同市などと連携し、12種類の漢方生薬を配合した調味料「お薬師さんの薬膳すぱいす」を開発した。地域の魅力に焦点を当てた新商品に担当者は「市内の日向薬師は薬の神様。伊勢原を生薬の地として発信したい」と意気込んでいる。

 調味料を開発したのは、市内に2万平方メートルの農園を有し、漢方薬の原料となる生薬「麻黄」の栽培などに取り組んでいる「国産生薬生産普及協会」(山口寿則理事長)。2019年から地元飲食店や市の関係機関と連携し、薬学博士や医学博士も交えて、薬膳商品の企画検討を進めてきた。

 調味料は、薬師如来を守護する「十二神将」の数字にちなみ12種類の生薬素材を使った。市内で生産されるキキョウやショウガに加え、ミカンの皮「陳皮(ちんぴ)」などを配合。一般的な市販の薬膳調味料は生薬が5、6種類にとどまるといい、種類の多さも特徴だという。

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