「ドッグシグナル」KENN インタビュー

「鈴之介はすごく誠実で、熱い人」

「ドッグシグナル」の主人公は、ある日、元カノから犬を押し付けられてしまった優柔不断な青年・佐村未祐。その世話に手を焼く中で、腕利きだが変わり者のドッグトレーナー・丹羽眞一郎と出会い、彼の運命が動き出す。やがて自らもドッグトレーナーを目指すようになった未祐は、さまざまな犬と飼い主が抱える問題解決に奔走する。

原作は、トリマーとして働いた経験もあるみやうち沙矢によるコミック「DOG SIGNAL」。人と犬との絆を描き、また、犬との暮らしに役立つ情報も満載のお仕事作品として人気を博している。

そんな本作に、獣医師の久宝鈴之介役として出演するKENNが登場。作品や犬との思い出などについて聞いた。

――「ドッグシグナル」の原作に初めて触れたときの感想は?

「こんなに面白い作品があるんだ! と思いましたね。漫画だからデフォルメされている部分はあるものの、ワンちゃんと一緒に生活する大変さや素晴らしさを、分かりやすく教えてくれるんです。僕自身はワンちゃんを飼ったことがないので、しつけや向き合い方に、目からうろこなことがたくさんありました」

――今回の撮影は、犬と一緒でした。犬のあずきちゃんはKENNさんの膝に乗っていたので、てっきり飼育経験があるものかと…。

「あずきちゃんはこちらの望むポーズを取ってくれたり、カメラ目線をくれたり…。びっくりしましたね。僕自身は犬と暮らしたことはありません。実家には猫がいて、僕が生まれたときから小学校高学年ぐらいまでずっと一緒でした。ただ、僕の幼なじみはワンちゃんを4匹飼っていて、毎日のように家へ遊びに行っていたんです。散歩に行ったり、戯れたり…。だから、ワンちゃんも好きなんです」

――作品を読んでとくに目からうろこだったことは、どんなところでしょうか。

「人間が犬と生活するにあたって、人間の常識をついつい当てはめてしまう瞬間ですね。漫画を読んでいると、『ああ、こういうことはあるのかもしれない』と思えることがたくさん描かれています。たとえば、公共の場では吠えちゃだめとか。それは人間側の常識で、ワンちゃんは吠えたい時に吠えたい。おしっこだって、別にどこだっていいじゃんと思っている。でも、人間とワンちゃんが一緒に暮らす以上、やっぱりお互い歩み寄らなきゃいけない部分もある。作品には、叱る時に人間が大きな声を出したり、イライラしたりすることがストレスになって、犬がご飯を食べるのやおしっこを我慢してしまう…といったエピソードも出てきます。普通の作品だったら描かないようなことも取り上げられている印象です」

――KENNさんが演じる久宝鈴之介は獣医師。あるものを集めていたりと一見、変わり者のように見えますが……。

「そういうキャラは、言われてみれば演じるのは珍しいかもしれませんね。そして獣医師の役は初めてです。鈴之介は登場時、あるものをホルマリン漬けにしていてインパクトがあるのですが…。本当はすごくすごく優しい人。たとえばある犬の診察シーンでは、症状を聞いた時点で、鈴之介の頭にはいくつかの可能性が浮かんでいる。でも、飼い主を怖がらせないように、笑顔で『とりあえず、検査してみようか』と声をかけるんです。とても頭がよい人だし、どう伝えるのが一番いいのかも分かっているんです。患者に寄り添う一言をかけることもありますし。それでもお医者さんですから、ときには現実をはっきりと伝え、シビアに接しなきゃいけない瞬間もあるし、手術もする。そのメンタルがすごいなと思います。僕だったら怖くて、とても手術はできません」

――初登場時は、未祐に対し、ある手術のリスクについて丁寧に説明する姿が印象的でした。

「“100%”はありえないことを鈴之介は知っているんですよね。結果的にもし駄目だった場合に悲しませてしまいますから、期待させ過ぎず、つらい可能性もはっきりと伝える。そして、彼が飼い主さんを励ます時は、成功の可能性が低くない時。一方で、腕には自信もあるし、本人は温かい心を持っているので、『こうしてあげたい』『希望を持ってもらいたい』とも思っている。すごく誠実な人ですよね。熱い人でもあるんです。演じる時に気を付けたのは、一本の筋を通すこと。患者であるワンちゃんの飼い主を怖がらせないよう、気丈に振る舞うスタンスを意識しました」

――作品には多くの犬が登場しますが、お好きな犬種は…?

「好きな犬種かあ…。考えたことなかったなあ。今日、撮影でご一緒した子(トイプードル)もかわいかったけれど、僕の中で犬といえば中型犬のイメージがあるかもしれません。幼なじみの家にいたワンちゃんがそれぐらいの大きさだったんです。雑種なのか、何かの犬種なのか、短毛で胸のあたりだけ白くて…。その子のイメージが強いんです」

――作品を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

「今までワンちゃんを飼ったことがなく、知識がない僕が見ても、分かりやすく犬についての勉強ができる作品です。物語としても、ペットドラマというのか、飼い主を通してのヒューマンドラマというのか…とても面白いんです。人と動物が触れ合うことの大事さと同時に、リスクや大変さも描き、一緒に生きていくことのかけがえのなさも教えてくれる…。きっとこの作品を見たら、『ワンちゃんと暮らしたい!』と思う人もすごく増えると思うんです。犬についての正しい知識も学べますし、老若男女に見てほしい作品ですね」

【プロフィール】

KENN(けん)

3月24日、東京生まれ。A型。近年の主な出演作は「アイドリッシュセブン」(2018-23年)、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」(22-23年)ほか。現在「私の推しは悪役令嬢。」(TOKYO MX)などに出演中。

【作品情報】

ドッグシグナル
11月5日
NHK Eテレ
日曜 午後5:00~5:25
(再)毎週木曜7:20~7:55

みやうち沙矢の漫画をアニメ化。元カノに押し付けられて犬を飼い始めた主人公の佐村未祐(小野賢章)は、腕利きのドッグトレーナー丹羽眞一郎(鈴村健一)と出会い、自らも同じ職業を目指すことに。獣医の久宝鈴之介(KENN)らとのかかわりの中、犬について学んでいく。

【プレゼント】

サイン入り生写真を3名様にプレゼント!
応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/tvguide_enquete
(応募期間:11月1日正午~11月8日午前11:59)

ハガキでの応募方法は「TVガイド」11月10日号(P82)をご覧ください。
「TVガイド」の購入はコチラ→https://honto.jp/cp/netstore/recent/tokyonews-book/01.html

≪生写真告知≫

KENNの生写真特典付きで販売中!

週刊TVガイド11/10号の関東版をアニメイト通販で購入するとKENNの限定生写真を1枚プレゼント!!

※絵柄6種より1枚を選んでご購入いただけます。
※在庫には限りがございます。ご了承ください。
※詳細はhttps://www.animate-onlineshop.jp/

①KENN 特典生写真A
https://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/2341698/

②KENN 特典生写真B
https://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/2341699/

③KENN 特典生写真C
https://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/2341700/

④KENN 特典生写真D
https://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/2341701/

⑤KENN 特典生写真E
https://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/2341702/

⑥KENN 特典生写真F
https://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/2341703/

●週刊TVガイド関東版 2023年11月10日号 6冊セット【KENN 特典生写真付き(6種)】
https://www.animate-onlineshop.jp/products/bulk_purchase_detail.php?id=23961

取材・文/仲川僚子 撮影/Marco Perboni ヘアメイク/大橋美沙子 スタイリング/水島潤

© 株式会社東京ニュース通信社