アビスパ福岡にとって、クラブ史が動くかもしれない日がついに翌日までやってきた。
今季を通じて尻上がりに調子を上げ、この最終盤を迎えた福岡。天皇杯ではベスト4で涙したが、ルヴァンカップでは初のファイナルに駒を進め、3日に国立競技場で浦和レッズと対戦する。
勝てば、福岡として初のメジャータイトル。“博多のプリンス”としてファンから親しまれるMF金森健志も大一番に向け、静かに闘志を燃やしている。
相手は浦和で、守りは今季のJ1で最少の22失点。金森は「センターバックの2人は数字としても良いものが出ていて、非常に堅い」と分析した。
そうはいってもこの決勝に向けた練習から浦和の堅守を崩すイメージを膨らせているという29歳はやはりタイトルでの恩返しという思いが強いようだ。
2017年の鹿島アントラーズ移籍で福岡を離れた金森だが、サガン鳥栖でのプレーも挟み、2021年2月に復帰。福岡に戻ってからもファンに愛される存在だ。
そんな金森は「僕自身、福岡でプロをスタートさせて、思い入れがあるし、お世話にもなった」と福岡への恩義を感じながら、初戴冠に導く覚悟を示した。
「ここまで辿り着けたのは感慨深いけど、最後はユニフォームに星をつけたい。ここまで成長させてもらったクラブとともに、最後は頂点に立って、恩返しがしたいと思う」