海岸通に日本郵船と宇徳が本社 ほぼ全面保全の「横浜郵船ビル」はホテルに

宇徳新社屋の完成予想図。左の薄い色のビルは日本郵船のイメージ(宇徳提供)

 横浜市中区海岸通の歴史的建造物「横浜郵船ビル」の一帯で進む開発計画で、海運大手の日本郵船(東京都)と同商船三井(同)系で港湾運送業の宇徳(同市中区)の本社が並び立つことが4日までに分かった。国際ビジネスを展開する2社が横浜を拠点化することで、港の活性化につながることも期待される。

 戦前の歴史的建造物で壮麗な横浜郵船ビルはほぼ全面保全されることになり、隣接地に建設予定の高さ約100メートルの高層ビルに郵船の本社が入居する。一方、宇徳の新社屋は今春着工、2025年1月完成予定。

 開発は「横浜市中区海岸通計画」に基づく。A地区については日本郵船と三菱地所(東京都)、鹿島(同)の共同で特定目的会社を設立し建設を手がける。北側の一部を除き、ほぼ保全が決まっている横浜郵船ビルはホテルに、海側の駐車場だったところには緑を植栽し、挙式やコンサートにも使える平屋建てのホテル付帯施設を予定している。

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