試合後には涙の福岡キャプテン奈良竜樹、しびれる試合展開に「そこも含めて決勝だなと」

腕章を巻き浦和の攻撃を跳ね返した福岡DF奈良竜樹[写真:©超ワールドサッカー]

アビスパ福岡のキャプテン、DF奈良竜樹が決勝戦を振り返った。
【動画】試合終了のホイッスル後には奈良の目に涙、福岡vs浦和ハイライト

福岡は4日、国立競技場で行われたYBCルヴァンカップ決勝で浦和レッズと相まみえた。試合開始早々の5分に紺野和也の折り返しから前寛之が先制点を奪うと、前半終了間際には宮大樹が追加点を奪取。後半は守勢の時間が続く中で浦和の反撃を1点にとどめて2-1と逃げ切り、クラブ史上初のタイトルを獲得した。

奈良は3バックの中央でフル出場。終始浦和の攻撃を跳ね返し続けたキャプテンは試合終了を告げるホイッスル後、ピッチに倒れ込むと顔を伏せて涙。感極まった。

試合後のミックスゾーンのインタビューでも「いろいろ迷惑をかけたことや辛い思いをしたこともあったし、やっといい奈良のニュースがお届けできて良かったです」と、口元を綻ばせた。

満面の笑みでのトロフィーリフトについては「あまりそういうことを想定してやっていなかったので、とにかく勝ちたいっていうそこだけだったので」とコメント。今シーズンからはキャプテンを務め、福岡で初めてトロフィーを掲げる立場となった奈良だが、そのような意味合いよりも「国立での試合は初めてだったので、(ここで)試合をできたことが嬉しいです」と、聖地のピッチに思いを馳せた。

福岡は直近のJ1で、川崎フロンターレ、横浜F・マリノスを相手にいずれも4失点を喫しており、どのようにテコ入れをするのかが注目を集めた。「あまり気にしないようにとは思っていましたけど」と前置きながら、「後ろの選手としては思うところや不安もありましたけど、ただ、(今日の勝ちは)しっかり切り替えてできたことの賜物かな」と、守備陣として安堵を覗かせた。

「3点目が入ったらめっちゃ強いチームの戦い方じゃんとも思ったんですけど、そこ(2-0でリードする中でのPK失敗)も含めて決勝だなと思うし、そこからの展開はアビスパらしく、ギリギリのところで前の選手もゴール前まで戻ってきて戦ってくれて、素晴らしいなと思いました。それで(福岡らしく粘り強く戦って)勝ち取れたのも嬉しかったです」

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