パドレスのニック・マルティネスがFAに 双方がオプションを破棄

地元紙「サンディエゴ・ユニオン=トリビューン」のケビン・エーシー記者が伝えたところによると、ニック・マルティネス(パドレス)は選手側と球団側の双方がオプションを破棄し、FAになることが決まったようだ。マルティネスは昨オフにも選手オプションを破棄してFAとなり、1年1000万ドル+オプション2年という形で再契約を結んでいたが、これで2年続けてFA市場に出ていくことに。パドレスは今オフ、年俸総額の削減に動くことが報じられており、マルティネスと再契約する可能性は低いとみられる。

現在33歳のマルティネスは日本球界を経てメジャー復帰2年目の今季、63試合(うち9先発)に登板して110回1/3を投げ、6勝4敗1セーブ、15ホールド、防御率3.43、106奪三振を記録。先発、ロングリリーフ、セットアッパー、クローザーと様々な役割をこなし、「ユーティリティ・ピッチャー」としてチームに貢献した。先発した9試合は42回2/3を投げて防御率2.32、リリーフで登板した54試合は67回2/3を投げて防御率4.12という成績を残している。

パドレスとマルティネスの契約は「2023年シーズンが終了した時点で、2024~25年の2年分のオプションを行使するかどうかを決めなければならない」というものだった。まず、球団側に2年3200万ドルのオプションを行使するかどうかの選択権があり、年俸総額の削減が必要なパドレスはこれを破棄。次に、選手側に2年1600万ドルのオプションの選択権が与えられ、FA市場に出ればより好条件の契約を得られると判断したマルティネスがこれを破棄した形だ。

今オフのパドレスは、すでにブレイク・スネルがFAとなり、セス・ルーゴもオプションを破棄してFAに。マイケル・ワカもオプション破棄によるFAの可能性があり、来季の先発ローテーションはジョー・マスグローブとダルビッシュ有の2枠しか埋まっていない。先発の補強が必要な状況で今季の大半をリリーバーとして過ごしたマルティネスをキープする余裕はパドレスになく、オプション破棄という決断に至ったのだと思われる。

先発から抑えまで様々な役割をこなせる投手は貴重な存在であり、マルティネスはFA市場で自身が放棄した2年1600万ドル以上の契約を目指していくことになる。

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