【MLB】高まる「ドジャース最有力」の声 “5億ドル超え”が有力視される大谷翔平の決断は……

写真:今オフ最大の注目を集めている大谷 ©Getty Images

「歴代最高のFA選手」との呼び声高い大谷翔平は、メジャーリーグの歴史を変えることになるだろうか。

打者として135試合に出場し打率.304、出塁率.412、長打率.654、44本塁打、95打点、20盗塁を記録し、ア・リーグ本塁打王に輝いた大谷は、“完璧なシーズン”を終えた。打者としてこれだけの成績を収めただけでも素晴らしいが、投手としても23試合に登板して132イニングを投げ、10勝5敗、防御率3.14という記録も残している。

ア・リーグMVPの最終候補3名に選ばれ受賞が確実視されているが、それも当然の数字と言えるだろう。

ヒジの手術の影響で、来年は「二刀流」としての姿は見られない見通しだが、それでもマイク・トラウトがエンゼルスと結んだ12年総額4億2650万ドル(約643億円)の契約を上回り、歴代最高額の新記録を打ち立てるだろうという見方が圧倒的だ。

メジャーリーグ専門メディア『MLB Trade Rumors』は日本時間11月8日、大谷をFAランキング1位に選定し、12年総額5億2800万ドル(約797億円)で契約する見通しだと伝えた。大谷の行く先はドジャースと予想している。

現実的に大谷の年俸を払える球団はそれほど多くない。そのため、最も資金力が豊富と言えるドジャースが有力候補に挙げられている。

同日、『New York Post』のコラムニスト、ジョン・ヘイマン氏は自身のSNSを通じて「ドジャースがJ.D.マルティネスにクオリファイング・オファーを提示しなかったのは、大谷獲得を見据えた決定だろう」と推測した。マルティネスは今年ドジャースで打率.271、出塁率.321、長打率.572、33本塁打、103打点と復活を遂げた。しかしドジャースと結んだ1年契約が終わり、FA市場に出た状態でドジャースが彼を獲得するかは未知数だ。もしマルティネスがドジャースから離れることになれば、ドジャースは大谷を迎え入れ、指名打者として活用できる。

さらに米スポーツ専門メディア『ESPN』のバスター・オルニー氏も「アンドリュー・フリードマン(ドジャースの編成本部長)が大谷を欲しがっている。フリードマンが大谷をドジャースに連れてくる」と明らかにし、ドジャースの“大谷獲得”への意志が強いことを伝えている。

ドジャースの情報を伝える『Dodger Blue』でも「ドジャースは大谷獲得レースの先頭ランナーだ。大谷がドジャースの最も必要な部分を満たせなくても、ドジャースは大谷獲得を最優先させなければならない」とし、以下のように続けている。

「大谷が右ヒジのケガから回復すればラインナップと投手陣を同時にアップグレードできる。どんなチームでも歴史上最も才能のある選手を獲得できる一世一代のチャンスだ。ドジャースはこうした機会を十分に活用する必要がある」

大谷は“未開の地”プレーオフへの進出を渇望している。ワールドシリーズ制覇を狙う実力を備え、今季もナ・リーグ西地区優勝を果たしたドジャースは、大谷にとってその夢をかなえる場所になるかもしれない。果たして、大谷とドジャースの出会いは実現するのだろうか。

© 株式会社SPOTV JAPAN