【MLB】パドレスはソトとの契約延長を諦めず オフの最優先事項は投手補強

写真:このオフ去就が注目されているソト

大谷翔平や山本由伸が注目の的となっているMLBのオフシーズンだが、トレードの駆け引きも見逃せない。トレードの可能性がある一番の大物として注目を集めているパドレスのスター外野手フアン・ソトの去就は、他のFA野手にも大きな影響を与えるはずだ。

アリゾナ州スコッツデールで行われているGMミーティングでは、11月8日(日本時間9日)、パドレスのAJ・プレラーGMが今後のチームのプランを語った。

「このオフシーズンの最優先事項は投手陣の補強だ」とプレラーGMが語った通り、パドレスにとって先発ローテーションの補強は急務だ。今季ローテーション入りしていた先発投手のうち、ブレイク・スネル、セス・ルーゴ、マイケル・ワカの3人がFAとなったことに加え、先発もできるリリーフ投手として活躍したニック・マルティネスもオプション破棄でFAとなった。

元々FA予定だったスネルや相場より安い選手オプションを破棄したルーゴはともかく、ワカとマルティネスはパドレスが球団オプションを破棄したことで選手側もオプションを破棄しFAになっている。財政問題を抱えているパドレスは年俸総額を5000万ドルほど削減する必要があると報道されているが、ワカとマルティネスのオプション破棄は年俸削減の一環として理にかなった動きだ。年俸削減を目指す方針ということで、同様に高額年俸のソト放出も可能性が高いとされていた。

一方で、この日プレラーGMはソトの去就について煙に巻きながらも、ソトが優勝を目指すうえで必要不可欠な戦力であると話している。また、ソトの代理人スコット・ボラスも「パドレス側と話したが、来季のチーム構想にソトは入っていた」としている。既に両陣営の話し合いは開始しており、契約延長を目指しているようだ。

しかし、契約延長交渉が破談に終われば再びトレード論争は加熱するだろう。FA前最後の年となるソトの来季年俸は3000万ドルを超えると予想されており、総年俸を2億ドルに抑えたいパドレスにとっては大きな重荷になる。既にいくつもの大型契約を抱えているパドレスにとって、超大型契約が予想されるソトとの契約延長は本当に実現可能なのだろうか。

パドレスが最優先としている投手補強は、ソトのトレードでも実現することができる。ソトがこのオフに動くのか否かによって他のポジションの補強にも影響するのだ。プレラーGMはこれまで何度も驚きの補強を見せてきたGMだ。財政難、投手補強、ソトの去就、という3つの大きな問題を一挙解決する一案が何かあるのだろうか。このオフもパドレスの動きから目が離せない。

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