W杯得点王の宮澤ひなた「女子サッカーの面白さ知って」 WEリーグから世界へ、悔しさ糧に見えてきた景色

中学時代の恩師から花束を受け取り、笑みを見せる宮澤ひなた=8月24日、南足柄市役所

 女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」の2023-24シーズンが11日、開幕する。今夏の女子ワールドカップ(W杯)でゴールデンブーツ賞(得点王)に輝いた日本代表の宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド・ウィメン、神奈川県南足柄市出身)も、研さんを積んできた場所だ。「女子サッカーの面白さを、もっと多くの女性に知ってほしい」。「世界のミヤザワ」へと成長を遂げたドリブラーが見た世界の舞台とは―。 

 オーストラリアとニュージーランドで共催されたW杯。だが開幕前、日本では、どのテレビ局が放映するのか直前まで決まらない事態に陥った。宮澤は打ち明ける。「『結果を出さないと、女子サッカーの今後はない』と選手一人一人が思っていた」

 その悔しさを、なでしこジャパンのイレブンは強さに変えてみせた。

 2大会ぶりに8強に進出。宮澤自身も国内リーグで磨いたスピードを生かして5得点を挙げ、世界にその名をとどろかせた。得点王は澤穂希さん以来、2人目。「想像もしていなかった」栄誉だが、「サッカーをやりたいと思う女の子が増えることにつながれば、うれしい」。

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