2023年度「現代の名工」 沖縄県内から2氏選出

(左から)平良美惠子さん、大城尚也さん

 厚生労働省は10日、工業技術や衣服、建設など各分野で卓越した技能を持つ150人を2023年度の「現代の名工」に選んだと発表した。沖縄県内からは、染め物仕上げ工の平良美惠子さん(74)=大宜味村、ガラス製品製造工の大城尚也さん(59)=名護市=が選ばれた。

 平良さんは40年以上、喜如嘉芭蕉布ばしょうふ事業協働組合をけん引し、技法の保存や継承に努めた。国内外での知名度向上にも取り組んだ。

 大城さんは、琉球ガラスで作ったつぼや花器などの芸術性が高く評価されている。製造工程の標準化を実現して業界全体の生産性向上や、若手技能者の育成にも尽力した。

 1967年度に創設された現代の名工の表彰制度は、技術者の地位向上を図り、将来を担う優秀な技術者の確保、育成が目的。県内で表彰されたのは今回を含め64人となった。

 表彰式は13日に東京都内で開催される。

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