玉城知事11月23日から台湾訪問へ 政府関係者と面会なし 「互恵的発展できるよう取り組みたい」

(資料写真)玉城デニー知事

 玉城知事は10日の会見で、今月23~25日の2泊3日で台湾を訪問すると発表した。玉城知事の訪台は4年半ぶり。「相互に理解を深め、日本と台湾が互恵的に発展できるよう取り組みたい」と話した。来年1月の台湾総統選と関連する意図や目的はなく、政府関係者や行政関係者と会う日程も特にないとも説明した。

 在台湾県人会や、留学生との交流を予定するほか、日本台湾交流協会や中琉文化経済協会など、関係機関や経済団体との面談を調整している。

 玉城知事はコロナ禍で台湾との交流が停滞していたと指摘。「経済、文化交流の再構築と活性化を図りたい。地域の平和の構築や相互の発展にもつながる」と意欲を示した。 

 知事の訪台には、中台情勢を踏まえ、外交上の機微に触れる可能性を懸念する声もある。玉城知事は今年6月の県議会で訪台の時期を「できるだけ早く」と強調していた。一方、7月の中国訪問で李強首相と面談した後の米軍基地問題に関する県のアドバイザリーボード会議では、訪台のタイミングを「急ぐつもりはなく、慎重に考えたい」と発言が後退していた。

 知事は会見で、11月の訪問理由について「本年度中に訪問したいと考えていた」と述べるにとどめた。

 台湾入りの日程は、当初予定の24日から23日に早まった。「沖縄を再び戦場にさせない県民の会」が23日に那覇市内で予定している県民平和大集会への出席には「現在調整中だが、できれば出席したいと考えている」と述べた。 (政経部・仲村時宇ラ)

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