日本大学アメフト部を今季出場資格停止、降格も

 盛山正仁文部科学大臣は10日までの記者会見で日本大学アメリカンフットボール部員の薬物事件をめぐる問題で学校法人としての再発防止策と今回事件関係者の責任の所在の明確化など「少なくとも今月中に報告いただきたい」と迅速な対応を求めた。

 また一般社団法人関東学生アメリカンフットボール連盟は10日までに日本大学アメリカンフットボール部を「今季の出場資格停止」「1部BIG8へ降格」とすると発表。加えて日大アメフト部(加盟団体)に対し戒告(譴責)処分の罰則を科すとした。

 同連盟は「来季について、春季オープン戦が始まるまでに日大アメフト部から本件の事実関係と原因究明について、また関係者の責任の所在と処分、再発防止策について報告を求めることとする。万一、報告内容に問題がある場合、改めて、その後の出場資格に関し何らかの処分をする可能性もある」と警告した。

 同連盟の廣田慶理事長は「スポーツ界に限らず、一般社会においても違法薬物は決して許されるものではない。今回の事態は当連盟責任者として甚だ遺憾だ」とのコメントを発表。

 廣田氏は「日本大学アメフト部が属する同大競技スポーツ部や日本大学本部の組織運営そのものにも多くの問題があったと感じている。少なくない数の健全な学生が本件で犠牲になったであろうことを考えると無視できる問題ではなく、運営面に関しては他の加盟校も対岸の火事で終わってほしくはありません。日本大学には全容解明と原因の徹底的な追及、再発防止策の策定と実施に全力を尽くしていただきたい」と求めた。

 薬物事件をめぐっては日大アメフト部の部員2人が逮捕され、1人が起訴、1人は罰金30万円の略式命令を受けた。また最初に副学長が薬物とみられる植物片を学生寮で発見も大学本部で12日間保管し続けた。(編集担当:森高龍二)

© 株式会社エコノミックニュース