【MLB】新人王投票に3選手がランクイン 有望な若手多数のレッズは来季優勝候補になれるか

写真:今季センセーショナルな活躍をみせたマクレインとデラクルーズ

11月13日(日本時間14日)、MLBでは新人王が発表され、ア・リーグはガナー・ヘンダーソン、ナ・リーグはコービン・キャロルがそれぞれ満票で受賞した。投票内容も明らかにされており、レッドソックスとレッズからは複数の選手がランクインしている。中でもレッズはマット・マクレインが5位、スペンサー・スティアーが6位、エリー・デラクルーズが7位タイと3人もの選手の名前が挙がった。それぞれ獲得した票自体は少なかったが、3人もの若手選手が新人王候補となったことからもレッズの将来性がうかがえる。

レッズは本格的な再建期に入った2022年シーズン、62勝100敗で地区4位というポストシーズンからははるか遠いところにいた。昨オフにも大きな補強はなく、今季は若手を育てていくシーズンになると思われていた。若手有望株を多数抱えていたレッズはシーズンが始まると実際に次々と有望株を昇格させたが、それらの選手が昇格直後から期待以上の活躍をみせ、6月には球団タイ記録の12連勝で一時は地区首位にも躍り出た。

終盤には勢いの低下や主力の故障もあって調子を落とし、最終的には82勝80敗で地区3位とポストシーズンを逃す結果になった。しかし、地区下位に沈むと思われていたところから大きな補強なしで勝率5割超えを達成したことで、今季最大のサプライズチームだったと言ってもいいだろう。

新人王投票に入った3選手以外にもクリスチャン・エンカーナシオン=ストランドやノエルビ・マルテら活躍した新人野手がおり、さらに投手でもアンドリュー・アボットやブランドン・ウィリアムソンといった新人先発投手がポテンシャルの高さを見せつける活躍をした。

若手選手の充実度だけなら30球団最高と言ってもいいほど若手選手が大勢デビューしたレッズは、このオフの動きにも要注目だ。実績のある先発投手が不足している半面、内野手はむしろ渋滞気味で、マイナーにも期待の若手有望株を複数抱えている。今季途中にも2021年新人王の二塁手ジョナサン・インディアにトレードの噂が持ち上がっており、今オフのFA市場における内野手層の薄さを考えれば、レッズは強気にトレードができる立場だろう。オフの補強次第では、レッズは来季の地区優勝最有力候補になるかもしれない。

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