パドレスのサイドラー・オーナーが死去 近年はチーム強化に尽力

日本時間11月15日、パドレスはピーター・サイドラー・オーナーが63歳で死去したことを発表した。サイドラーは非ホジキンリンパ腫の治療を2度乗り越え、今年9月には治療を受けていたことを公表する声明を出し、今後の回復について楽観的な見通しを示していた。サイドラーの投資グループは2012年にパドレスを買収。当初、サイドラーはパートナーのロン・ファウラー会長を裏方として支えていたが、2020年11月にファウラーから会長の座を引き継ぎ、それ以降は積極的な投資でチーム強化に尽力してきた。

MLB機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーは、サイドラーの死去を受けて「私はピーターの訃報に接し、深く悲しんでいます。ピーターは野球一家で育ち、彼の野球への愛情は生涯を通じて明らかでした。彼はパドレスを所有することと、サンディエゴのファンに誇りを持てるチームをもたらすことに情熱を注いでいました」などの声明を発表。MLB機構を代表してサイドラーの死を悼んだ。

パドレスの選手では、ダルビッシュ有とマット・カーペンターがSNS上でサイドラーへの追悼コメントを発表。ダルビッシュは「ピーター・サイドラーの訃報に胸が痛みます。ピーターが本当に素晴らしい人間だったことに全ての人が同意すると思いますし、彼といることは幸せでした。彼は人生の教師であり、数えきれないほどの教訓を教えていただきました。安らかにお眠りください」と英語で記した。

ホームレス支援の活動をサポートしていたサイドラーは、大型補強によるチーム強化にも尽力した。チームのペイロールは2012年の8000万ドルから今季は2億5000万ドル前後まで上昇しており、FA市場でマニー・マチャドやザンダー・ボガーツと契約したほか、フェルナンド・タティスJr.とも大型契約を結び、昨夏のトレード・デッドラインではフアン・ソトも獲得した。

サンディエゴにワールドシリーズのタイトルをもたらすことを目標にしていたサイドラーだが、豪華戦力を擁した今季のパドレスは82勝80敗でポストシーズンに届かず。サイドラーは「我々は毎年いいシーズンを過ごすことを期待している。1人のオーナーとして、長期的な視野でチーム作りを考えている」と長期的に競争力を維持することを目指していたが、残念ながら今季のパドレスは闘病中のオーナーに勝利を届けることができなかった。サイドラーの死去に伴い、パドレスのチーム方針が今後どのように変わっていくか注目される。

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