アリゴ・サッキ氏が首位攻防戦となる“イタリアダービー”の展望を語る「その試合である程度の流れは決まる」

写真:サッキ氏に高評価されたマルキュス・テュラム

かつてミランやイタリア代表の監督を務めたアリゴ・サッキ氏が、今シーズンのセリエAのスクデット候補について語った。イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』が報じている。

セリエAはここまで12節を終え、勝ち点31のインテルが首位に立っている。2位は勝ち点29のユヴェントスで、そこにミラン、ナポリ、アタランタが続いている。

「スクデット争いがインテルとユヴェントスの一騎打ちになると言うには時期尚早だが、この点に関してかなりの手がかりがある。優勝の行方は、ほぼ3月から4月の間に決まる。この時期にはヨーロッパのカップ戦が佳境に入り、選手たちのエネルギーを奪う可能性がある。しかし、インテルとユヴェントスはこれまでのところ、他のライバルよりも先を行く一貫したパフォーマンスを示している。理解できないつまづきがなければ、両者はこのまま順調に進むだろう」

「ユヴェントスには、ヨーロッパのカップ戦に参加していないという利点がある。そのためマッシミリアーノ・アッレグリ監督は、ストレスがかかる長時間の移動を避け、次の試合に向けて1週間トレーニングすることができる。11月26日にユヴェントス vs インテルの直接対決が行われる。その試合でタイトルレースの完全な決着がつくわけではないが、ある程度の流れは決まるだろう」

セリエA第13節には、ユヴェントス vs インテルの“イタリアダービー”が控えている。ユヴェントスとインテルの強みについて、サッキ氏は次のように語った。

「よく知られているように、ユヴェントスは堅固な守備とカウンター攻撃を主な武器としている。彼らは内容ではなく結果だけを求めてプレーしている。そして、カウンターやセットプレーからゴールを奪い、2位につけている」

「インテルはセリエAでもUEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも、ピッチを支配し、自分たちが試合をコントロールすることを目指さなければならない。そうすれば、相手チームは守備的な姿勢を強いられるだろう。そのためには、攻撃的なプレッシングでボールを奪い、その後は適切なタイミングで攻める必要がある。技術も運動能力も資質がある選手がそろっている」

「最後に、知的で気前のいいストライカー、マルキュス・テュラムについて話したい。彼は完全にインテルの選手として認められた。本当にすごい選手だ」

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