【MLB】球団史上初の新人王に輝いたキャロル “オープンマインドで学ぶ姿勢”で自身の価値を証明

写真:ナ・リーグ新人王に輝いたキャロル

ダイヤモンドバックスのコービン・キャロルは、球団史上初の新人王受賞者となった。

メジャーリーグ公式HP『MLB.com』は日本時間11月14日、今年の新人王受賞者を発表した。キャロルはナ・リーグで“満票受賞”を果たし、ア・リーグではオリオールズのガナー・ヘンダーソンが選ばれた。

ダイヤモンドバックスの創設は1998年と、その歴史は比較的短い。それでもワールドシリーズ優勝1回(2001年)、ナ・リーグ優勝2回(2001、2023年)、地区優勝5回(1999、2001、2002、2007、2011年)など、一定の成果を挙げてきた。しかし、新人王を輩出することはできていなかった。

キャロルはその歴史を変えることになった。2019年のドラフト1巡目、全体16位でダイヤモンドバックスに指名されると、2022年にメジャーデビュー。その年は32試合で4本塁打、14打点、13得点、打率.260、出塁率.330、長打率.500、OPS.830を記録した。

出場試合数は限定的であったが、ダイヤモンドバックスはその可能性を信じ、8年総額1億1100万ドルという大型契約を結ぶことを決めた。キャロルは自らの活躍でチームの決断が間違っていなかったことを証明したのだ。155試合で25本塁打、76打点、116得点、54盗塁、打率.285、出塁率.362、長打率.506、OPS0.868という数字は驚異的だ。

レギュラーシーズンでは、新人としては史上初となる「25本塁打、50盗塁」を達成し、ポストシーズンでも17試合で2本塁打、10打点、11得点、5盗塁、打率.273、出塁率.364、長打率.409、OPS.773と安定した記録を残した。その活躍もあり、ダイヤモンドバックスはワイルドカードシリーズからワールドシリーズまで勝ち上がった。

キャロルの受賞にあたり、『MLB.com』は次のように伝えている。

「bWAR5.4でナ・リーグの新人トップに立ち、fWAR6.0でMLB全新人のトップに立ったキャロルは、アリゾナ初の受賞者である。スプリングトレーニング期間中に8年総額1億1100万ドルの契約を結んだことからも分かるとおり、ダイヤモンドバックスはとても長い間、彼を中心としたチームづくりをしようとしている」

そして、キャロル自身はこう語っている。

「あのような形で契約を結ぶと、多くのことが加速していくものだ。しかし私にとって重要なのは、それが私の学習プロセスを早めるものではないということ。他の選手と同じように、この1年を通じて新人としてオープンなマインドを保ち、学ぼうと努力してきた。その考えが、物事を前向きに捉えるのに役立ったと思う」

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